GoogleはハイエンドのChromebookやタブレットに対して、「Chromebook X」ブランドを立ち上げる計画があることが報告されました。
ここ数年でChromebookではAndroidアプリのサポートやLinuxの正式展開など出来ることがさらに増えていますが、これらをスムーズに使うためにはスタンダードなモデルよりもハイスペックが必要となります。そのため、購入時には安価なモデルとスタンダード、ハイエンドモデルの違いを知っていたり違いが分かりやすくなっていなければ、ユーザーは確実に迷います。
例えば、Googleは公式サイト上でChromebookの性能やハードウェアから無印、Plus、Premiumという3つのジャンルに分けていましたが、正直に言えばPlusとPremiumの差がわからずユーザーとしてはあまり重要な指標にはなりませんでした。
そこでGoogleは、プレミアムなハイエンド向けChromebookに対して「Chromebook X」というブランド名を立ち上げることで、特別なデバイスであることを分かりやすくする計画があることが9to5Googleによって共有されました。なお、Googleは「Chromebook X」としているが、最終的なブランド名は発売前に変更される可能性があるとしています。
報告によると、「Chromebook X」には特定のCPUを含むハードウェア仕様を組み込む必要があり、RAMやWebカメラ、OS側の機能などに独自の機能が搭載される可能性があるとしています。
具体的に「Chromebook X」ブランドに当たるデバイスは、インテルとAMDのプロセッサを搭載する以下の4つのモデルが含まれます。
- AMD Zen 2 (Skyrim)
- AMD Zen 3+ (Guybrush)
- 第12世代 インテル Core (Brya & Nissa)
ここでポイントになるのは、「Nissa」ベースのデバイスはインテルのNシリーズプロセッサを搭載しており、プレミアムやハイスペックというよりも手頃な価格帯のモデルとして登場しています。そのため、おそらく海外市場で言う350〜500ドルのミッドレンジクラスの中で特別なモデルに対しても「Chromebook X」を当てはめる計画かもしれません。
この他にローエンドのChromebookと差別化するために、カメラの仕様だけでなくライブキャプションや組み込みのぼかし機能、声を分離する機能(Voice Isolation)などを提供します。さらに最大16個の仮想デスクサポートやGoogleドライブからオフラインで利用可能な固定ファイルの設定、刷新されたデモモードなども含まれています。
また、壁紙とスクリーンセーバーが日の出と日の入りに合わせて変化する機能もChromebook Xデバイス専用になることが確認されています。さらにこれらの壁紙がChromebook Xのみに表示され、強制的に有効にできないようにするため管理するためのシステムをGoogleが用意することも伝えられています。
要は「Chromebook X」と呼ぶデバイスを購入すれば、ハードウェアと中身も標準以上のものである、ということが分かりやすくなります。
9to5Googleによれば、この「Chromebook X」ブランドにあたるデバイスは2023年末までに発売予定であるとしています。昨年のゲーミング Chromebookのラインナップと同じく各社横並びで登場する可能性もあります。
Source 9to5Google