内蔵ではなく外部グラフィックスカードを搭載するChromebookの噂は過去数年に渡って登場していますが、今年になってGoogleは新しいハードウェアの開発に取り組み直し、本格的にNvidia RTX グラフィックスを搭載するChromebookの開発に取り組んでいることが報告されています。
およそ1年前、「Agha」と「Draco」と呼ばれるデバイスの開発に取り組んでいたことをお伝えしましたが、このデバイスはインテル第12世代(Alder Lake)プロセッサとNvidia RTX 3050 グラフィックスを搭載していました。しかし今年に入り、「Hades」と呼ばれる新しいデバイスの開発が始まっています。
9to5Googleによれば、「Agha」はプロトタイプとして作成されており、「Hades」は市販されるChromebookのベースになることを開発者のコメント等から発見しています。この「Hades」をベースとして構築されているChromebookは2つあり、「Cora」と「Zeus」と呼ばれています。
この2つに関する詳細はまだわかりませんが、「Hades」に関しては、インテル第13世代(Raptor Lake)プロセッサを搭載し、Nvidia RTX 4050 グラフィックスカードと組み合わせて開発されているようです。
さらに新しいDDR5 RAMも搭載されており、開発コードによればRAMがはんだ付けされていないことから、もしかしたらユーザーが任意でRAMを交換できる可能性もあるようです。
この他には、少なくとも1つのUSB-Cポートがあり、USB-Cポート経由で最大240Wの電力を伝送できるEPR(Extended Power Range)規格をサポートします。さらに電源接続時にバッテリーの負荷を減らすため、充電器からの電力で直接動作する方法を組み込むとしています。
現時点で明らかになっている情報はここまでのようですが、以前に比べて真剣に開発に取り組んでいることは間違いなさそうです。
Chromebookでグラフィックスカードを積んでゲームする意味とは?といった論争になりそうな気はしますが、筆者としてはシンプルなChromeOSを普段使いして、自宅でも出先でも気軽にゲームがプレイできるようになるという点は非常に魅力的です。また、クラウドゲーミングサービスの対象ゲームに含まれていなくてもプレイできることやネットワークに接続できない状態でもプレイできることも魅力ですね。
当然、Windows PCやデスクトップであれば拡張性という点からも魅力的ですが、そこまで求めないライトユーザーには面白い選択肢になるかもしれません。
「Hades」をベースとしたChromebookの開発はここ数ヶ月で始まったばかりですので、Nvidia グラフィックスを搭載したChromebookがすぐにリリースされるということではありません。今後の展開に期待したいですね。