低価格でユニークなデザインの「POCO M3」をレビュー。エントリークラスだけど普段使いとしては十分

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昨年、XiaomiのサブブランドだったPOCOから、エントリークラスのAndroidスマートフォン「POCO M3」が発表されました。

「POCO M3」ひと目で「POCO」ブランドのスマホとわかるユニークなデザインと2万円以下のお手頃な価格帯で、エントリークラスの性能にも関わらずリアカメラが48MPメインカメラ、電源ボタン部分の指紋センサ搭載、6,000mAhの大容量バッテリーなど普段使いスマホとしては十分過ぎるスペックを備えたモデルです。

今回は「POCO M3」の実機を提供して頂く機会を得ましたので、「POCO M3」の実機レビューをしていきたいと思います。

目次

POCO M3 のスペック

まずはスペックをおさらいしておきます。

OSMIUI 12
Android 10
ディスプレイ6.53インチ
2,340 x 1,080
CPUSnapdragon 662
RAM4GB
内部ストレージ128GB(UFS 2.2)
※64GB(UFS 2.1)
外部ストレージmicroSD
リアカメラ48MP
2MP(マクロ)
2MP(深度)
フロントカメラ8MP
ポートUSB-C
イヤホンジャック
バッテリー6,000mAh
18W高速充電
対応バンド3G : B1/2/4/5/8
4G : B1/2/3/4/5/7/8/20/28/38/40/41
その他側面指紋センサ
サイズ162.3 x 77.3 x 9.6 mm
重さ198g

性能面で言えばエントリークラスですが、6.53インチの水滴ノッチ採用フルHD+ディスプレイや48MPメインのトリプル仕様リアカメラ、USB-Cポート、6,000mAhバッテリー、電源部指紋センサなど決して手は抜いていないモデルとなります。

構成もシンプルで、ストレージが64GB(UFS 2.1)か128GB(UFS 2.2)以外は共通しており、どちらもmicroSDカードによるストレージの拡張に対応しています。

そのため、48MPと高解像度カメラを利用した写真撮影や動画撮影をしても、microSDに保存すれば良いわけなので、個人的には64GBストレージでも十分じゃないかと思います。

実機レビュー

では実機を触っていきますが、その前に「POCO M3」を選ぶときに主に気にするところと言えば、おそらく使われているCPUのSnapdragon 662の実力はどんなものかだと思います。

まずはGeekbenchで測定したベンチマークから紹介していきます。

普段使いには良いけど、少しモッタリする

実機でベンチマークを測定してみたところ、Geekbenchのベンチマークスコアはシングルコアが315、マルチコアが1393という結果でした。

このスコアを他と比較してみると、大体Snapdragon 636や660、665、670と同程度というところに落ち着いているため、ゲームなどは厳しいと思いますが普段使いとしては問題のない範囲です。

しかし実機を触っていて感じるのは、Chromeやカメラなどのアプリを立ち上げるときに結構モッタリしてるということ。

ただ不快に感じるほど遅いというわけではなく、ミッドレンジ以上のモデルと比べて、想像していたよりもモッタリという体感的なところなので実用上には問題はありません。

正直ゲーム用としては向いておらず、普段使いの中で高画素カメラを使いたいけど、できるだけ安価なスマホでという方向けです。

MIUIは好みが分かれるが、使いやすい

Android 10ベースのMIUI 12で動作してますので、好みはあると思いますがわりと素直で使いやすいです。

久しぶりにMIUIを触りましたが昔よりも断然使いやすくなっているので、Pure Android派でなければそこまで気にならないと思います。

細かい設定などもちゃんとできますし、MIUIならではの設定も可能です。ただ、相変わらずゲームアプリやユーティリティアプリなどプリインアプリが地味に多いのはダルいです。必要ない一部のアプリはアンインストールもしくは停止することは可能ですので、もし気になるようなら最初にやっておくと良いと思います。

ディスプレイは想像以上にキレイ

低価格帯のモデルですが、6.53インチと大型のIPSディスプレイ、フルHD+解像度のため、画面は思っているよりもキレイに見えます。

もちろん上位クラスのAMOLED採用機種と比較すると見劣りしますが、2万円ほどの価格でこれだけ見やすければ十分だと思う実力はあります。

ただ水滴ノッチである点は好みがわかれるところかもしれませんが、そこまで目立つ大きさでもないため、これはこれで悪くはありません。

タッチの反応も悪くないですし、普段使いのスマートフォンとすればこれで十分だなと感じる仕上がりです。

少し気になるとすれば、下部のベゼルがやや幅があることと、ソフトウェアキーボードがベゼルの丸みと重なっているため、キーが微妙に欠けている(ように見える)ということでしょうか。

なんとなく気になる…という程度ですので、こちらも実用上では問題はありません。

意外と軽くて持ちやすい

6.53インチと大きめサイズで、バッテリーが6,000mAhと大容量で見た目もズッシリしそうなんですが、持ってみると案外軽いと感じます。

実機の重さは200gとなっていて、ボディが樹脂製のおかげもあって案外軽く感じ、背面側の表面加工のおかげもあって滑りにくく持ちやすいのも嬉しいところ。

少しザラっと凹凸を感じるような加工で、指紋も目立たないのは良いと思います。

ただ、扱いやすいと言っても片手で扱うには少し大きいと思います。

できないことはないですが、さすがに6.53インチとなるとそれなりの大きさなので両手を使ったほうが何かと安心です。

指紋センサの反応は良いが慣れが必要

本体の大きさが影響している点で一つ付け加えると、電源ボタン部分に埋め込まれた指紋センサが片手だとやや使いづらいことが挙げられます。

単純に私が背面設置のタイプに慣れすぎただけかもしれませんが、例えば左手で持ってロックを解除しようと思うと人差し指が中指、右手で持っていると親指と持っている手で使い分ける必要があります。

背面にあれば、どっちの手でも人差し指か中指でスマホを持ち直す必要ないため、個人的には少し不便かも…と感じました。

まあこれも好みや慣れという問題があるので、あくまでも個人的にです。

指紋センサ自体としては反応も良いですし、ボタンのグラつきなども感じられず安心して使うことができます。

カメラは中々良いが、夜景は厳しい

「POCO M3」は低価格帯にも関わらず48MPメインカメラと2MPのマクロ、深度センサのトリプル仕様というのも特徴です。

この手の低価格モデルだと、カメラの画素数が多くても諸々の影響であまりキレイな写真は取れないと思っていましたが、「POCO M3」は案外キレイに撮影が可能です。

とくに日中、屋外や室内でもある程度の明るさがある状態であればミッドレンジの下手なスマートフォンよりは綺麗に撮影できていると感じます。

色味もそれなりにしっかりと出せていますし、ボケもちゃんと作れているので、普段のちょっとしたときに写真を撮っておくような使い方なら十分だと思います。

もちろん、よく見ていくと少し距離が開いたものは表面が荒くなっていたり、フチがボヤっとしていたりと気になる点がいくつか出てきますので、写真にコダワリのある人やしっかり撮影したい人には向いていないですが、低価格スマホですから仕方ありません。

「POCO M3」はAIカメラを搭載していることもあって、薄暗い時間帯で撮影するときには自動で夜景モードに切り替わって(手動でも可能)くれます。

こちらも薄暗い程度なら、それなりに綺麗に撮影ができますが、これも少し距離が開くとピントが合わないような、ボヤっとした感じになってしまいます。

またかなり暗いところで撮影すると夜景モードもあまり効果はなかったため、例えば夕方の撮影や少し暗い程度の照明下であれば何とか写真は撮れるというくらいの認識です。

低価格スマホとしては頑張ってるなという印象ですので、夜景モードはオマケ程度に考えておくと良さそうですね。

バッテリーの持ちは素晴らしい

持ち出して色々と遊んでみましたが、さすが6,000mAhという大容量バッテリーを積んでいるだけあって、バッテリーの持ちは素晴らしいと思います。

3~4時間程度持ち出して、外であれこれ触っていましたが10%程度しか減りませんでしたし、1晩充電せずに放置しても、2~4%程度しかバッテリーは減りませんでした(Wi-Fi接続下でしたが)。

性能的にゲーミングスマホではないため、おそらくバッテリーを食う作業はブラウジングや写真・動画撮影になると思いますが、そういった使い方であれば1日は余裕で持ってくれると思います。

まとめ – 普段使いには十分だが、価格なりの面はある

ということで、ここまでざっと「POCO M3」のレビューをまとめてきましたが、価格なりの面はあるものの、全体的にいい感じに仕上がっていますのでサブ機としても普段使いのメイン機としてもアリだと思います。

もし、2万円以下で普段使いでちょうど良い、大きめのスマートフォンを探しているのであれば、「POCO M3」は面白い選択肢になりますので、クーポンでお得に購入できるタイミングで是非検討してみてはいかがでしょうか。

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

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