スマートウォッチの「Amazfit GTS 2」は、2020年10月に以前レビューしている「Amazfit GTR 2」とともに海外で発表されました。日本ではやや遅れての発売となりましたが、現在はAmazonや楽天などで国内正規代理店が「Amazfit GTS 2」を販売しています。
「Amazfit GTR 2」との兄弟機と言えるスマートウォッチのため、機能はほぼ共通していながらもコンパクトで軽いという特徴があります。
今回も実機を試す機会を頂きましたので、軽量コンパクトで多機能なスマートウォッチ「Amazfit GTS 2」の実機レビューをしていきたいと思います。
Amazfit GTS 2 の基本仕様
まずは「Amazfit GTS 2」の基本的な仕様から紹介していきます。
サイズ | 42.8×35.6×9.7mm |
ベルト幅 | 20mm |
重さ | 24.7g(ベルトなし) |
材質 | アルミニウム合金、シリコン製ベルト |
防水性能 | 5 ATM |
スクリーン | 1.65インチ AMOLED 348×442(341ppi) |
バッテリー | 平均7日~最長20日間 |
充電時間 | 約2時間 |
センサー | BioTracker2 PPG(SpO2測定)、心拍測定センサ、気圧センサー、加速度センサー、ジャイロスコープセンサー、地磁気センサー、環境光センサー |
接続 | Bluetooth 5.0 WLAN 2.4GHz |
付属品 | 時計本体(ベルト含む) / 充電スタンド / 取扱説明書 |
サポートデバイス | Android5.0またはiOS10.0以降 |
アプリ | Zeppアプリ |
このような仕様になっていますが、さらに特徴的な機能をピックアップしていきます。
- 1.65インチ、341ppiの高解像度AMOLEDスクリーン
- タッチ&スワイプ操作対応
- 心拍・血中酸素飽和度(SpO2)測定サポート
- 睡眠モニタリングサポート
- 12のスポーツモード対応アクティビティトラッキング
- 5ATM耐水性(シャワーや水泳も対応)
- 平均7日のバッテリー駆動時間
- 常時スクリーン表示対応
- AmazonAlexa対応
- Bluetooth通話機能
- 3GB内蔵ストレージ搭載&音楽再生対応
- わずか39g(ベルト込み・実測)の軽量ウォッチ
大型の「GTR 2」と比べ、軽量コンパクトになっているためバッテリー駆動時間が平均7日間となっていますが、機能面はほとんどが共通しているため、単純にサイズがコンパクトになってデザインが変更されたのが「GTS 2」という感覚で良いと思います。
ということで実際の使用感をレビューしていきますが、その前に付属品の紹介をしておきます。
付属品について
「Amazfit GTS 2」も非常にシンプルな付属品となっています。
取説とUSB-Aコネクタ付きのマグネット式充電器の2つだけですので、とくに迷うこともなく使うことができると思います。
ということで改めて実機レビューをまとめていきます。
使用感のレビュー
まずは外観からチェックしていきたいと思います。
スクリーンは綺麗で見やすく、反応も良い
1.65インチに341ppiと高いピクセルのAMOLEDスクリーンは、色味も綺麗で非常に見やすいです。
タッチやスワイプなどの操作に対する反応もよく、小ぶりなサイズですが操作がしにくいといったことはありません。
ただ一部の項目に関しては選択項目部分が狭いことがありますが、小型化した影響だと思えば仕方ないですね。
また表示される文字やアイコンなども「GTR 2」と比べれば小さくなりますので、指の太さや視力によっては本体サイズの大きい「GTR 2」の方が向いているかもしれません。
デザインについては、Appleの「AppleWatch」っぽさが出ていますので、そこも好みが分かれるところかもしれないです。
スリムで腕への負担も少ない
パッと見だとラウンドな形状のせいで大きく見えがちですが、「GTS 2」は全体的にスリムでコンパクトです。
底面のセンサ部分のモッコリ加減も少ないため、少しキツめで長時間装着していても痕が付きにくく、負担も少ないと思います。
この点は「GTR 2」も同様でしたが、「GTS 2」の方が軽量で小さめということもあって、より負担が少なくすむ感じです。
なお側面の竜頭を長押しすると電源オンオフ、単押しでスマートウォッチの設定画面等の起動を行うことができます。
使いやすいシリコンバンド
負担の少なさということで付け加えると、付属のシリコンバンドも肌への負担が少ないと感じます。
またプッシュピンでベルトを簡単に取り外しができるタイプですので、素材もカラーも手軽に変更できるというのも魅力のひとつです。
ちなみにベルト自体は20mm幅の一般的なタイプですので、公式以外でも幅さえ合えば問題ありませんでした。
セットアップはとても楽、日本語表示も可能
電源を入れると、初期設定時にはペアリングをすることになりますが、「Zepp」という専用アプリを入れて指示通りに進んでいけば簡単にセットアップができます。
おそらくはじめて電源を入れた際には、アプリのダウンロード用QRコードが表示されていますので、それに従えば問題ないはずです。
アプリはもちろんスマートウォッチの設定項目も日本語選択が可能ですので、こちらも困ることはないと思います。
ただ一部のフォントは中華フォントとなっているため、特殊文字などが文字化けしてしまう可能性がありますが、基本的にはそこまで文字の問題は起きませんでした。
機能面では生体センサ含めて十分
機能面では、心拍数やSpO2(血中酸素飽和度)、睡眠サイクルといった高次の測定機能だけでなく、アクティビティトラッキング(歩数、カロリー、移動距離など)や適切な運動量を測定するPAI(Personal Activity Intelligence)などがありますので、普段使いでも運動時でも十分なものだと思います。
とくに本格的な運動をしていなくても、普段の生活習慣改善のために「GTS 2」を使うというのも全然アリだと思います。
個人的には、しっかりと通知が来てバイブレーションしてくれることと、その内容を簡単に把握できるというだけでも十分価値はあります。
とくに通知に関してですが、通知音(アラート)も設定することができます。
仕事などの場面ではあまり活用の機会はないかもしれませんが、アクティビティやスポーツをしているときなどで振動に気づくことができないシーンでは重宝すると思います。
バッテリー駆動時間は十分だけど、注意が必要
私のように本格的なスポーツをするわけでもなく、普段の生活習慣のチェック程度にしか使っていなければ特に不満はなく、良いスマートウォッチだと思います。
それはバッテリー駆動時間の長さにもよるもので、とくに何かをせず通知を受けることが多めでも5~6日程度は使うことができるため、充電の手間もなく非常に便利です。
ただ、自動心拍数検出(10分ごと)と睡眠アシスタントの機能を有効にしたときには非常にバッテリーを食うようで、1日半程度しか持ちませんでしたので、ここは少し注意したほうがよいと思います。
もしかしたら就寝中に「GTS 2」のスクリーンが自動点灯している(設定から指定時間中はオフにしたりも可能)といった可能性が影響しているかもしれないので、「GTS 2」のバッテリーが持たないとは言えないかもしれません。
一応、「GTR 2」よりもサイズが小さい分バッテリーの持ちも抑えられているということだけ注意してもらえば良いですね。
好みの文字盤デザインを探すのに苦労
これも「GTR 2」から引き続きの問題というか気になる点で、文字盤のデザインはなかなかユニークなものが多く、好みの文字盤があれば良いのですが、気にいるものを見つけるまで少し苦労するかもしれません。
“いかにも”なデザインが多いことや、表示される項目や背景を変更することはできても、表示位置などの変更ができないため、アプリ内で選べる文字盤の範囲からしか設定することができませんので、必要な情報が表示できて好みのデザインに出会うのが難しいのが難点です。
ただ細かいことを言わなければ、必要な情報は掲載されているものが多いですので、実用上は問題ないかと思います。
まとめ
ということで、ここまで「Amazfit GTS 2」について書いてきましたが、「GTR 2」と同様に非常に良くできていて、使い勝手も良く誰にでもオススメのできるスマートウォッチだと思います。
とくに腕の細い方やコンパクト、軽量、スクエアデザインのスマートウォッチを探している方には良い選択肢になるはずです。
機能面でも心拍測定、SpO2測定、睡眠トラッキング、アクティビティトラッキングなど十分なものを備えていますので、スポーツから生活改善まで幅広く使えるスマートウォッチとして、「Amazfit GTS 2」を検討してみてはいかがでしょうか。