以前、似たような機能としてChrome OSの起動時にアプリを一緒に起動させるスタートアップについてお伝えしています。
今回の機能は、Chromebookにログインするたびに、前回まで開いていたアプリやページを復元(再び表示)させるかどうかを決めるものになります。
MacやWindowsで言えば、ウィンドウやアプリを開いたまま再起動したときに”前回の状態に戻しますか?”と聞かれる(設定しておく)機能のことです。
Chromebookではクラッシュしたときにウィンドウを復元する機能はありますが、アプリや単純に再起動したときには表示されません。
作業途中で何かしらの影響でChromebookを再起動してしまうと、Chrome OSの場合は途中から再開できず、元の状態に戻すのは手間がかかるため、その不便さを解消するために今回のアプリやページの復元機能の実装が取り組まれているようです。
現在、復元機能の「Chrome OS Full Restore」はCanaryチャンネルでフラグを有効にする必要があります。
このフラグを有効化することで、設定画面内の”起動時”に「アプリとページの復元」という項目が表示されます。
この設定では、アプリとページの復元を常にするか、毎回確認するか、復元しないの3つから選ぶことになります。
ちなみに気づいた方もいると思いますが、実はこの機能は新しいものではなく、すでにChromeブラウザでも同様のオプションがありますので、Chrome OSがブラウザ側に近づいたという印象です。
なお現状(2020/12/15)では、選択肢が表示されているだけで実際には機能していません。
そして「アプリとページの復元」がどこまでの範囲を対象としているかですが、現状ではChromeアプリ、ウェブアプリ、システムアプリとなっているものの、今後はAndroidアプリも対象としていることが開発コミットからわかっています。
Chrome OSでAndroidアプリをよく使う方にとっては、再起動後が余計に手間だったと思いますので、ここが改善される見込みがあるのは喜ばしいことだと思います。
「ページとアプリの復元」は、おそらく3月上旬に来るChrome OS 89に合わせてリリースされると思われますが、まだ改善するべきところは残されているようなので、うまく仕上がってリリースされることを期待しています。
Source: ChromeStory