「Zepp E」は、ゴルフセンサや野球センサなどのウェアラブルデバイスで知られるメーカーが製造しているZeppが、健康管理機能とフィットネス機能をメインに設計した新しいスマートウォッチです。
北米市場でプロスポーツ向けに提供していたセンサ製品の技術をウェアラブル製品に応用したもので、海外ではすでに販売されていますが、日本でも販売することが発表されました。
今回は実機を提供して頂くことになりましたので、「Zepp E Smart Watch Circle」のレビューをしていきたいと思います。
基本仕様
まずは基本的な仕様から紹介していきます。
- Android / iOS対応
- 1.28インチスクリーン AMOLED
- ステンレスボディ
- 20mm 取り外し可能なバンド
- 光学式心拍モニター
- 睡眠トラッキング
- 24時間フィットネストラッキング
- SpO2(血中酸素飽和度)センサ
- GPS対応
- Bluetooth 5.0 LE 接続
- 5ATM防水
- 最長7日間のバッテリー(188mAh)
- マグネット式充電器
- 42.2×42.2×9.1mm
- 約32g
- 専用アプリ
ちなみに「Zepp E」の形状には、SquareとCircleと2種類ありますが私がレビューしているのはCircleタイプになります。
使用感レビュー
ではここから実際に2週間ほど使ってみてのレビューをまとめていきますが、個人的にはわりと好きなスマートウォッチです。
見やすいスクリーン、日本語も対応
スクリーンはAMOLEDの1.28インチと416×416の解像度(326ppi)を採用しているため、かなりキレイな見え方と色合いでしっかりと文字などを見ることができます。
明るさもしっかりとあるため屋内でも屋外でも見やすく、アクティビティはもちろん普段使いでも十分に使えるスマートウォッチです。
またタッチスクリーンとなっていて、アクティビティや心拍測定の結果などのチェックも操作しやすく、タッチの反応も良いので操作感はとても良いと思います。
それと「ZEPP E」内の画面表示や設定画面は日本語となっていますので、パッと見て何の項目なのかがわかりやすいのも良いポイントです。
なお心拍やSpO2などの項目が表示される部分は、専用アプリ「ZEPP」を使うことで必要・不必要に応じて項目の増減ができます。
ただ、例えば通知を受け取ったときも日本語でちゃんと通知内容が見れるわけですが、フォントが中華フォントになっているため、どうしても違和感のある表示になります。
今後のアップデートで修正される可能性はありますが、現時点ではとくにアナウンスはありません。
ただこの手のスマートウォッチを検討している人は、おそらく通知と簡単な概要を把握できれば良いという方がほとんどだと思いますので、文字数が多くなってくるとちょっと気になってくるものの、通知内容をさっと見るだけであれば特に問題はありません。
単純にフォントが中華フォントというだけで、文字化けするとかは使っている間に無かったので実用上の影響はないですね。
スリムな本体デザインで軽い
時計本体は、ベゼルレス設計でスリムなデザインになっていて、厚みがそこまで気になりません。
本体の重さもベルト付きで実測42gとかなり軽いため、長時間つけていてもそこまで手首に疲れを感じないというところも良いですね。
特に背面の光学式センサ部分の盛り上がりなども少なく、跡が残ったり負担にならなりません。
スクリーンは3Dガラスでベゼルレス、それ以外はステンレススチールとなっていますので、傷もつきにくく使いやすいデザインです。
とくに丸形のデザインだと「Apple Watch」感も薄れるため、人と違ったデザインのスマートウォッチが欲しいと思う方にも向いていると思います。
着け心地も悪くないし、ベルトは交換可能
「Zepp E」に取り付けられているベルトは、20mmのエラストマー素材のものです。
簡単に取り外しができるようにピンが付いているため、20mm幅のベルトであれば自分の好みのベルトに付け替えることができるのもポイントです。
スマートウォッチだけでなく一般的な腕時計でも主流になりつつあるので、手持ちに20mm幅のものが流用できる可能性もありますね。
また付属品として、最初から交換用のベルト(穴あき側)が1本入っています。
もし穴が広がってしまったとしても、とりあえず交換できるという親切なセットになっています。
マグネット式充電器は便利
最近のスマートウォッチはほとんどがマグネット式充電器を採用しているため、このモデルに限ったことではありませんが、やっぱり便利ですね。
ただし磁石の関係上、本体文字盤側を上にした状態で、コードが左から伸びる向きでしか磁石がくっつかないのは少し手間かも。
しっかりとくっつくと、充電中は以下のような表示になります。
充電中であることもわかりやすく、どこまで充電できているかはベゼル寄りの部分に表示されています。
この状態でも時間と日付、曜日が見れるのはちょっと便利かもしれません。
ちなみに充電ケーブルですが、片方はUSB-Aとなっています。
バッテリーの持ち自体もとても良い
久々にちゃんとしたタッチ操作対応のスマートウォッチでしたが、懸念していたバッテリーの持ちは十分に良かったです。
公称値は7日間となっているわけですが、私が実際に使ってみて睡眠トラッキングなどをしない場合だったら5日程度、睡眠トラッキングを導入してほぼ24時間装着しっぱなしの状態で、大体3日程度はバッテリーが持ちました。
少し前まで愛用していた「Nokia Steel HR」や「FOSSIL Hybrid HR」などに比べると短いですが、操作性や通知面でも十分に役立ってくれる「Zepp E」が3〜5日は安定して使えるので、充電回数はできるだけ減らしたいけど、通知内容を確認できてアクティビティや睡眠のトラッキング付きウォッチが欲しいと思う方には、十分選択肢にはなると思います。
アプリは悪くないし、ライトユーザーなら問題なし
実際に使うとなると、アクティビティトラッキングや睡眠トラッキングを目的に使う方が多いと思いますが、正直アプリについては可もなく不可もなくというところ。
私自身、現在はとくに激しいスポーツをするわけではないですが、ウォーキングなど試したり、睡眠トラッキングなどを試してみたところ、ソツなくこなすことはできました。
私のように軽いウォーキングや運動をするユーザーであれば十分使えると思いますので、そういったライトユーザーであれば「Zepp E」でも問題はないと思います。
ただ海外などのレビューを見ていると、本気のスポーツ利用だと気になる点があるように書かれているものも多々ありましたが、軽い運動程度なら問題はないと思います。
寝るときでも本体の薄さと軽さのおかげで時計をしている感が多少なりとも薄れるのは「Zepp E」の良いところだと感じますね。
選べる文字盤デザインが限られている
これ、正直とても悩ましい問題だと思いますが、デフォルトで設定されている以外にも一応はアプリを利用して文字盤をストアで追加したり削除したりすることができます。
ただ、ここにあるデザインが一癖も二癖もあるというか、いかにもなデザインだったり、もうちょっと普通なデザインが良いと思ったり、個人的には悩ましいものばかりなんですよね。
ただ、デフォルトの表示+背景は自分の好きな画像に変更できるという機能もあるため、どうしても気にいるものがなければ自分でカスタマイズする方法もあります。
もちろん、デフォルトであっても文字盤上に表示できる情報、例えば”歩数”、”カロリー”、”天気”などはどれを表示させるかは、どのデザインでも大体選ぶことはできます。
価格が最大の問題点になるが…
「Zepp E」の最大の問題と言えるのが価格で、公式ストアや楽天、Yahooなどで販売されていますが39,800円と正直かなり高価です。
スマートウォッチとして必要な機能はもちろんありますが、スクリーンのみやすさやバッテリー駆動時間、デザインの良さ、軽さなどに魅力を感じるのであれば、選択肢としては悪いものではないと思います。
お値段に納得が行けば十分アリなモデル
ということで、「Zepp E Smartwatch」のレビューをまとめてきましたが、私のように通知を受けることがメインでアクティビティや睡眠もあれば便利、程度の感覚で、出来る限り軽くて薄くて腕に負担のかからないスマートウォッチが欲しいと思う方にはオススメできるモデルだと思います。
何より、モノとしては凄く良い出来でオシャレな雰囲気もあるので、普段から使うスマートウォッチとしてもおすすめできます。
ただ、それでも価格が40,000円近くするので、「Mi Band」などの低価格帯スマートバンドはもちろん、近い価格帯でのスマートウォッチがライバルになってきます。
それでもこの軽さやバッテリーの持ちの良さ、スッキリとしたシンプルなデザインは他と差別化できるポイントだと思いますので、この価格とデザインに納得が行けば選択肢に入れる価値はあります。