今年に入ってからWeb会議を行う比率が増えてきましたが、その環境を整えるまでには中々手間だったりします。
普段はJabraとChromebook+LogicoolのWebカメラという組み合わせでやっているんですが、最近クライアント企業に出向いてその場で別のWeb会議に一緒に参加する…というパターンがあって、手軽に環境を整えるためにまずはワイヤレスのスピーカーフォンを探していたところでした。
あれこれ探してみたんですが、ユーザーの評価や価格、条件などがちょうど整っていたのが今回紹介する「eMeet Luna」。
そしてたまたま実機を提供して頂くことになりましたので、実際の会議で使いながらの「eMeet Luna」のレビューをまとめていきたいと思います。
eMeet Luna の基本仕様
まずは「eMeet Luna」の基本仕様から紹介。
- “Voice IA”テクノロジー
- 360度全方向集音(3つのAIマイク)
- 5〜8人まで対応
- 最大89dB出力のスピーカー
- USB/AUX/Bluetooth接続対応
- 2,600mAhバッテリー内蔵(最長15時間連続通話)
- 直径120mm、高さ36.5mm、重さ290g
- 専用ドングル付き
- 2台連結可能(ケーブルは別売)
- Bluetooth v4.2
このような仕様となっていて、主な特長は”Voice IA”テクノロジーと呼ばれる、周囲の話し声や電話の呼び出し音、キーボード音などの会議を妨げるノイズを抑えて、よりクリアに声を届けることができる機能です。
この点については後のセクションで触れたいと思いますが、思っているよりも効果があって便利でした。
基本的には音質や遅延のことを心配しつつ、ワイヤレスで会議をしたいのでUSBドングルを利用していますが、接続方式が複数あることで状況に応じて変更できることも便利だと思います。
またバッテリー内蔵なので、外に持ち出す以外にも会議室を渡り歩いても、ある程度の時間であればワイヤレスで使えるというのも良いところでした。
eMeet Luna の外観
まずは本体をチェックしていきますが、わりとコンパクトで軽めなので、持ち運んで使うにはちょうど良いサイズです。
本体の上部分にはLEDインジケーターがあり、ミュート状態やBluetooth接続時、バッテリー、ボリュームなどいくつかの情報をここで知ることができます。
下部にあるボタンですが、左からAIノイズリダクション、通話開始/終了、ボリュームダウン、マイクミュートのオンオフ、ボリュームアップ、Bluetoothペアリング、電源ボタンとなっています。
裏面はしっかりと滑り止めが付いていて、USBドングルを収めておくスペースがあるのも良い点だと思います。
ポート類ですが、左側からUSB-C、AUX-OUT(連結用)、AUX-IN、ケンジントンロックとなっています。
最近の機種はスマホを含めUSB-Cを利用するものが増えてきているので、ケーブルを増やす必要もなく良かったと思います。
なお接続方式は、USB-Cポートを使うもの、USBドングルを利用するもの、Bluetoothを利用するもの3種類になりますので、ケーブルが増えても問題なければ充電しつつ使えるUSB-C接続が良かったりします。
ちなみに付属品にはUSB-A to CケーブルだけでなくAUXケーブルが含まれているので、ケーブルを買い足す必要もないのは良いですね。
eMeet Luna の使用感
ということで実際にいくつかのパターンで試してみて気づいたことなど。
一人で使うのも十分あり
短い時間のWeb会議を一人用として使ってみましたが、特に問題なく使えました。
USBドングルを利用しての接続ですが、スピーカーとしてもしっかりと音が出てましたし、こちらの話す声もマイクがしっかり拾っているようで、相手からもとくに指摘が入ることはありませんでした。
今回はChromebookと接続しましたが、やはり距離が近い分、キーボードのタイピング音を拾ってしまうのが難点です。
しかし後述のAIノイズリダクション機能を有効にすることで、これもかなり軽減されています。
一方、デスクトップなどに繋げて利用する場合には、USBドングルでも良いですし、充電も兼ねてUSB-Cケーブルを利用するのも安定して良かったと思います。
複数人での会議も問題なし
続いて、取引先のWeb会議に便乗して「eMeet Luna」を使ってみたところ、こちらも問題なく使えましたし、これまでノートパソコンやタブレットの内蔵マイク&スピーカーでやっていたときより断然クリアに音を拾って届けることができているようです。
小さめの会議室にて3〜4人で利用しましたが、大体2〜3mの距離があっても問題なく声を拾いますし、その声もちゃんと届いています。
また別件で広めの部屋に7人集まっての合同Web会議を行いましたが、こちらもしっかり発言者の声を拾って届けていましたし、先方からもノイズ等はとくになく聞きやすかったと反応を頂いています。
ただし、ここでもタイピング音や周囲の音を拾ってしまう懸念がある場合、AIノイズリダクションを有効にすることになると思いますが、取説にある通り2mくらいまで離れてしまうと少しずつ音が遠く聞こえる(マイクが遠くなる)ため、少し密な状態にならないといけないです。
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ちなみに画像のとおり、ChromebookやChromeboxで利用しても問題ありませんでした。
AIノイズリダクションの効果はあるが…
例えば、極端ですが以下のような状況で使ったとき、ノイズリダクション機能を有効にしていないとめっちゃカチャカチャ聞こえます。
オンにすることで音は低減されますが、あくまで低減されるだけで、一定以上の音が出たときに聞こえたり、ときどき音が聞こえる…ということがあります。
もちろん、オフのときよりも断然ノイズの入りが減りますので、効果としては間違いなくあると思います。
これをオンにしたからと言ってマイクで拾う音には影響はでませんが、有効距離が1〜1.5m程度までという感じで、それ以上離れるとどんどん声が小さく聞こえるようなので、あまり距離を開けすぎないようにする必要があります。
バッテリー内蔵は持ち運びに便利
満充電からどれだけ持つかは実際に試していませんが、少なくとも2時間程度の会議を行うだけなら内蔵バッテリーで問題なく使うことができます。
公称値は最長15時間となっていますが、この感じならさらに数時間はぶっ続けで会議をしたとしても大丈夫そうです。
ちなみに1時間以上アイドル状態が続くと自動で電源をオフにしてくれる機能があるので、それも長時間利用に一役買っていると思いますが、いつ着信を受けてもいいようつけっぱなしにしているなど、状況によってはこの機能がお節介になることもありそうです。
ミュート機能がアプリ側と連動していない
「eMeet Luna」側からミュートにすると、本体のLEDが赤色に変わるもののアプリ側、今回は”Google Meet”を使っていましたが、そちらはミュート状態に変化するわけではないのが気になります。
もちろん、本体がミュートになっているので相手に声や音が伝わることはありませんが、画面だけを見てパッとミュートかどうか判断できないのが少しもったいないところかなと思います。
相手にもミュートかどうかわからない(コレに関しては、悪いことばかりではない)というのも、状況によってはデメリットになるかもしれません。
でも手元でミュートにしたら画面でもミュート表示になってくれるのが一番わかりやすくて良いですよね。
価格を考えれば十分実用的
ミュートボタンの件やノイズについても、この価格を考えれば仕方ないと割り切れるポイントだと思いますし、そもそもスピーカーフォンとしては十分実用的だと思います。
私のように普段は1人で使うことが多くても、たまに2~3人など複数人と一緒にWeb会議に参加することがある方やイヤホン、ヘッドホンを装着していることに抵抗のある方は「eMeet Luna」は良い選択肢になるはずです。
まずは…の1台としてオススメ
1人でもイヤホンやヘッドホンをしてのWeb会議に抵抗があったり、少人数や小部屋でやることがある、そして持ち運ぶことがある方にとっては、「eMeet Luna」ははじめの一歩としてちょうど良いスピーカーフォンだと思います。
もちろん、本気のWeb会議や大人数での開催することになればちゃんとしたシステムなりアイテムなりを揃える方が良いわけですが、一般利用の場合はそこまでする必要はほぼないと思いますので、とにかく手軽にWeb会議を始めたい方には良い選択肢になるはずです。
私のように出先や客先でもWeb会議を行うパターンがある方には、バッテリー内蔵でサイズもコンパクトなので、とりあえず持っておくスピーカーフォンとしてちょうど良いのでオススメです。