今回の記事では、Blackview から発売されている11インチのエントリークラス Android タブレット「Blackview Tab 16 Pro」の実機レビューをお届けします。なお、このレビューにあたり実機の提供を受けています。
Blackview は堅牢性重視のスマートフォンを多数リリースしていますが、それ以外にもタブレットなど様々なラインのデバイスもあり、今回は手頃な価格帯のエントリークラス Android タブレットとなります。新しい「Blackview Tab 16 Pro」は11インチに Unisoc T616 プロセッサ、8GBRAM、256GB ストレージを備え、Android 14 で動作しています。また、Widevine L1 をサポートしており、対応する動画配信サービスを高画質映像で視聴することができます。
スペック
OS | DokeOS_P 4.0 based Android 14 |
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ディスプレイ | 11インチ IPS 1920×1200 60Hz |
CPU | Unisoc T616 |
RAM | 8GB (+8GB仮想RAM) |
内部ストレージ | 256GB |
外部ストレージ | microSD (最大1TB) |
リアカメラ | 13MP 2MP(深度) |
フロントカメラ | 8MP |
ポート | USB-C |
ネットワーク | 4G Wi-Fi 5 Bluetooth 5.4 衛星測位システム |
バッテリー | 7,700mAh 18W急速充電 |
その他 | 顔認証 スタイラスペン同梱 カバー同梱 Widevine L1 サポート |
サイズ | 256.75×167×7.45mm |
Blackview Tab 16 Pro はエントリークラスですが、最近主流となっているストレージの一部を使用して RAM を擬似的に増量できる仮想RAM機能が搭載されており、合計で16GBRAMとして利用することができます。ストレージも microSDカードにより最大1TBまで拡張が可能です。
4G-LTE モバイルネットワーク接続に加えて4つの衛星測位システム(GPS/Glonass/Beidou/Galileo)をサポートしており、外で簡単にネットを利用できるだけでなくカーナビのような使い方も可能です。対応する 4G ネットワークバンドは1/3/7/8/19/20/40/41となっています。
なお、本製品は購入時に保護フィルムが貼られており、カバーケースとスタイラスペンが同梱されています。
デザイン
Blackview Tab 16 Pro の本体は11インチですが比較的軽めで、片手持ったときにも重さは特に気になりません。質感も案外良く、昔の安っぽさのような印象はほとんどなくなっています。
ディスプレイは11インチ 1920×1200 と標準的で、IPS を採用しているため視野角も広く、色味も極端な点はなく見やすいことが特長です。ディスプレイは TÜV SÜDの低ブルーライト認証を取得しているため、ブルーライトの影響を低減します。
本体を横持ちして左上側面に電源ボタンとボリュームボタン、右側面に USB-C ポートが来ます。なお、フロントカメラは横持ちしたときに上部のベゼル部分にあるため、オンライン会議に参加するときなど自然な角度で映ることができます。
同梱されているカバーケースは樹脂製で、カバー部分を折りたたんで角度を付けられる一般的なものです。ややチープな感じはありますが、同梱品としては十分でとくにこだわりがなければこのままでも問題ないと思います。
また、同梱品はカバーケース以外にもスタイラスペンがあり、こちらはキャップ付きでペン先にディスクがついている最近では珍しいタイプです。
キャップ付きでディスクを引っ掛けるといった問題はないのですが、円筒形なので転がってしまう可能性が高く、ケースや本体に収納できるわけではないので、無くしてしまう可能性はそれなりに高いと思います。このあたり、せっかくペンを付けるのであれば工夫が欲しかったところですね。
パフォーマンス
実際に Blackview Tab 16 Pro を使ったときの印象の前に、実機で測定したベンチマークを参考に紹介しておきます。
ベンチマークの結果でもわかるように、正直に言ってしまえば Blackview Tab 16 Pro はそこまで高性能なデバイスではありません。そのため、ハイスペックなスマートフォンやタブレットなどと比較するとマルチタスクやゲームなどで物足りない部分はありますが、ブラウザを使ったり電子書籍や動画の視聴といった軽めの使い方であれば比較的スムーズに使うことができます。
ディスプレイは11インチで1920×1200という解像度がちょうど良く、ブラウザや Kindle での読書、YouTube や Hulu などで動画視聴であれば十分です。とくに Kindle は縦方向で A4 サイズなども違和感なく読めますし、横向きにすれば見開きで読むこともできます。
また、動画配信も Widevine L1 をサポートしていることもあり、YouTube や Hulu、Amazon Prime Video を利用して高画質の動画(1080p/HD)を見ることができるため、コンテンツ視聴用のデバイスとしてはまずまずの使い勝手です。
ただ、バックグラウンドでいくつかのアプリが動いている場合などでは、動画アプリを立ち上げるときや読み込みのときに少しもたつくことがあります。キビキビとした動きではなく、多少待ち時間が発生することもありますので、そのあたりを妥協できるのであれば問題はありません。
操作性という点で、Blackview のデバイスは DokeOS という独自のインターフェースを利用していますが、今回のモデルは基本的に Android 14 に準拠しているためほとんどの Android スマートフォンやタブレットと同じように操作でき、これらを使っているユーザーには違和感はないと思います。
なお、Blackview Tab 16 Pro の DokeOS_P 4.0 には「PCモード」という機能が搭載されており、「Samsung Dex」のようにキーボードやマウスを接続して擬似的にPCのデスクトップのように使うことができます。複数のアプリを同時に表示させたい場合などに便利ですが、タブレット本体の性能や機能的な制限により、PCライクな操作をメインで使うには厳しい(不便)です。そのため、あくまでエントリークラスの Android タブレットとしてのみ使うことをおすすめします。
動作ではエントリークラスらしい点も多々ありますが、4G モバイルネットワークに対応しているため持ち運んでブラウザや電子書籍の閲覧や動画の視聴といった用途であれば十分なレベルです。実際に使ってみて電子書籍と YouTube や Hulu、Amazon Prime Video での動画の視聴用としてちょうど良いデバイスでした。
バッテリー駆動時間に関しては、動画再生をメインにしていれば少なくとも5〜6時間くらいで切れることはなかったので、普段使いのタブレットとしては十分だと思います。動画を見たり本を読む程度であれば1日持ち出しても困ることは少ないはずです。
まとめ
最後に価格についてですが、Blackview Tab 16 Pro はエントリークラスの性能であるものの、39,900円とやや強気の価格設定となっています。セールなどで3万円強の価格になることもありますが、単純にパフォーマンスだけで見ると安価な競合がいくつかあることが最大のネックです。
デバイス自体は十分アリだと思いますが通常価格で見るとやや厳しい勝負になりますので、セールなどで価格が下がっているときが狙い目です。
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