米国で発生したある誘拐事件の捜査において、FBI が有料プランに加入していない「Nest Cam」から映像データを復元・入手したことが明らかになり、Google のデータ保持ポリシーとユーザーのプライバシーの扱いについて話題になっています。
通常、Google Nest Cam や Doorbell の仕様では、有料プラン(Google Home Premium プラン)に加入していない場合、イベント動画の履歴は過去 3 時間分しか保持されないことになっています。
しかし今回の事例では、その制限を超えてデータが Google のバックエンドシステムに残存していたことが示唆されており、ユーザーが認識しているデータ管理と実際のデータの扱いに差がある可能性が指摘されています。
有料プランに未加入でもデータが残るのか
Google の公式情報や一般的な仕様に基づけば、有料プラン未加入のユーザーは過去 3 時間以内のイベント(検知)しか確認できず、それ以前の動画データは存在しないはずです。
Android Authority によると失踪事件に関連する FBI の捜査過程で、設定された Nest Doorbell の映像を証拠として押収・公開しています。
しかし、このカメラには有効な有料プランが契約されておらず、カメラ自体も切断されていたにも関わらず、FBI は「バックエンドシステムに残された残留データ」から映像クリップを復元したと説明しています。
これにより、ユーザーがアプリ上で確認できる「3 時間の履歴」が消去された後も、Google のサーバー上にはオリジナルデータ、あるいはバックアップが一定期間残り続けている可能性が示されました。
Google のデータ保持ポリシーと透明性
Google Nest ヘルプでは、有料プラン未加入の場合の動画履歴保持について「3 時間」と明記されています。
しかし、これはあくまで「ユーザーがアプリ等からアクセスできる履歴」の話であり、Google のサーバーから即座に完全に抹消されることを保証するものではないようです。
Google のプライバシーに関する FAQ や利用規約では、削除されたデータであっても、バックアップシステムに残存する場合や、法的な要請(法的保持義務)がある場合には、通常より長くデータが保持される可能性がある旨が記載されています。

また、透明性レポートや利用規約において、政府機関からの有効な法的リクエストに応じてユーザーデータを開示する場合があることも明記されています。
とはいえ、ユーザー視点では有料プランに未加入だから、動画は保存されていない(または 3 時間で消える)と考えるのが自然です。
まとめ
今回の事例は、犯罪捜査という場面でのデータ活用でしたが、同時にデータの実質的な保有期間についての疑問が出るものとなりました。
Google は「バックエンドでいつまでデータを保持しているのか」という技術的な詳細までは公開していませんが、今後これが明らかになるかどうかは不明です。


