Google は、Google ドライブ上の共有ドライブ内のファイルおよびフォルダに対して有効期限を設定できる新機能を発表しました。
これにより、一時的に共有したアクセス権を自動的に取り消せるようになり、より安全で効率的な共同作業が可能になります。
この機能は、HelenTech の管理する複数の Google Workspace アカウントで展開を確認しています。
共有ドライブのファイル共有に有効期限を設定可能に
これまで共有ドライブのファイルに有効期限を設定するには Google Drive API を利用する必要がありましたが、今回からは共有ダイアログ上で直接設定できるようになりました。
これにより、共同作業者など一時的なアクセスを許可する際、あらかじめ有効期限を指定しておけば、期限が過ぎた時点で自動的にアクセスが無効化されます。

フォルダ単位での閲覧期限設定にも対応
共有ドライブ内のフォルダに対しても、有効期限を設定できるようになりました。現時点では「閲覧者」ロールのみ対象となり、フォルダ共有時のダイアログから簡単に期限を設定できます。
これにより、一定期間だけ閲覧を許可したい場合などに、手動で権限を削除する手間が省けます。

「マイドライブ」でも同様の動作に統一
今回のアップデートでは、共有ドライブだけでなく「マイドライブ」におけるアクセス期限の挙動も統一されます。これにより、期限が切れた際の権限の扱いがより一貫したものになります。
従来は、あるユーザーに一時的な編集権限を付与した場合、期限が切れると完全にアクセスを失っていました。しかし今後は、親フォルダに「閲覧者」としての権限を持っている場合、期限終了後にその権限へ自動的に戻る仕様となります。
管理者・ユーザー向け情報
この機能に管理者向けの制御設定はなく、デフォルトで利用可能になります。設定は Web 版 Google ドライブおよび Android アプリから行えますが、iOS 版では現時点でサポートされていません。
展開スケジュールは以下のとおりです。
- 即時リリースドメイン : 2025 年 11 月 4 日より段階的に展開(最大 15 日)
- 計画的リリースドメイン : 2025 年 11 月 13 日より段階的に展開(最大 15 日)
対象プランは以下の通りです。
- Business Starter / Standard / Plus
- Enterprise Starter / Standard / Plus
- Enterprise Essentials / Enterprise Essentials Plus
- Education Standard / Plus
- Frontline Starter / Standard / Plus
- Nonprofits
- Google One AI Premium
- Google AI Pro / Ultra
- Gemini Business / Enterprise
このアップデートにより、Google Workspace や Google アカウントを持つチームや外部パートナーとの一時的なファイル共有がより安全かつ管理しやすくなります。
特に機密情報を扱う企業や教育機関にとって、共有期限の自動化は利便性の向上が期待されます。


