Google 傘下の Fitbit は、健康データを活用して新しいヘルスケア機能を検証する「Fitbit Labs」を通じ、米国ユーザー向けに 2 つの研究的機能をテストしています。対象は Pixel Watch 3 に限定されており、日本では現時点で利用できません。
Fitbit Labs は、健康データをもとに将来的な機能開発を目的とした実験的なプログラムです。今回新たに開始されたのは「高血圧研究ラボ (Hypertension Study Lab)」と「異常傾向検出 (Unusual Trend Detection)」の 2 種類です。
高血圧研究ラボ:Pixel Watch 3 のデータで早期兆候を解析
Fitbit は「Pixel Watch 3 のデータを用いて高血圧の早期兆候を検出する」ことを目的に、最大 1 万人の米国ユーザーを対象とする研究を実施しています。
対象者は通常どおり Pixel Watch 3 を着用し、180 日間にわたってデータを収集します。参加者の一部には 24 時間装着する血圧測定用カフが送付され、返却後に 25 ドル分のギフトカードが進呈されます。
Google によると、実験期間中はバッテリー駆動時間がわずかに短くなる場合がありますが、1 日の使用には支障がないとのことです。
この研究で収集されるデータは、個人への健康評価や診断目的ではなく、機械学習アルゴリズムの検証や相関分析に利用されます。
異常傾向検出:体調の変化を早期に把握
もう一つの「異常傾向検出 (Unusual Trend Detection)」は、心拍数や睡眠などの健康指標に通常と異なる傾向が見られた際に通知する機能のテストです。

ユーザーは、体調変化の原因や症状を記録したり、休息や回復に関するヒントを得たりできます。また、データが通常のパターンに戻った際には通知を受け取る仕組みも備えています。
ただし、この機能はあくまで研究目的であり、医療的な診断やアラートを保証するものではありません。
現時点では米国限定、日本では利用不可
これらの Fitbit Labs 機能は、Fitbit アプリの「Labs」ページから登録できますが、米国ユーザーのみが対象です。
日本を含む他の地域ではまだ提供されておらず、今後の展開についても発表されていません。
Fitbit はこれらの研究を通じて、Pixel Watch や Fitbit デバイスにおける AI とセンサー技術を組み合わせた健康管理機能の実用化を進めているとみられます。
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出典: Fitbit ヘルプ, 9to5Google


