Google は「Android Auto」で従来のアシスタントに代わり、Gemini を利用できるようにするアップデートを展開し始めました。
米国の一部ベータユーザーの間で確認されており、アシスタントが Gemini に置き換わっていることが報告されています。
筆者の環境(Pixel 10 Pro + Android Auto 15.5)では記事執筆時点で反映されていませんが、すでに置き換えることは正式に発表されており、予定どおりの展開が始まったようです。
発表から数か月を経て、ついに展開開始
Google は今年初め、従来の Google アシスタントを Gemini に置き換える計画の一環として、Android Auto と Android Automotive (Google ビルトイン搭載車) にも展開することを発表しました。
その後、Google アシスタントの名称が単に「アシスタント」に変更されるなど、移行の準備が少しずつ進められていました。そして 8 月には、Google が今年秋に展開予定であることを示唆しています。
報告によると、Android Auto のベータ版(バージョン 15.6 および 15.7)を利用する一部ユーザー環境で、従来のアシスタントが Gemini に切り替わっていることが確認されています。
この変更はサーバー側で有効化されるもので、アプリ更新のみでは利用できないようです。
「Gemini Live」など新機能を搭載
Gemini for Android Auto は、自然言語でのやり取りに加え、Google マップ、Google Home、Google Keep などのアプリ連携にも対応しています。
従来どおり「OK、Google」で呼び出せるほか、「ライブで話そう」と話しかけると「Gemini Live」モードが起動し、ダッシュボード上のメディアウィジェットが「Live ウィジェット」に切り替わります。これにより、運転中でもリアルタイムに Gemini と対話できるようになります。

また、Gemini for Android Auto では、受信・送信メッセージの自動翻訳機能が追加される一方で、従来のアシスタントで利用できた「連絡先のニックネーム呼び出し」など一部の機能が非対応となっているようです。
新しい設定項目も追加
一部ユーザーからの報告によると、設定メニューには「Interrupt Live responses(ライブ応答の中断)」と「Share precise location(正確な位置情報の共有)」という新項目が追加されており、どちらも初期設定でオンになっているとのことです。
これらの設定項目は、「アプリのクイックコントロールを表示する」項目の下に追加されます。
まとめ
筆者の環境(Pixel 10 Pro + Android Auto 15.5)では、従来どおりアシスタントが動作しており、Gemini を呼び出すことはできませんでした。
現時点では米国のベータユーザーを中心に展開されているとみられ、日本での利用開始時期は未定です。
しかし、すでに日本でも Gemini と Gemini Live は展開されており、Android Auto アプリのバージョンの展開が海外から遅れていることもあるため、今後のアップデートで展開されることは十分に考えられます。
また、最近では Google マップに Gemini が統合されることや、Android Automotive 搭載車で AI を活用した「ライブレーンガイダンス」なども発表されており、車載環境への Gemini 拡大が着実に進んでいます。
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出典: 9to5Google, Reddit


