ChromeOS LTS 138 に 4 件の脆弱性修正を含むアップデートが展開 (138.0.7204.296)

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ChromeOS LTS 138 に 4 件の脆弱性修正を含むアップデートが展開 (138.0.7204.296)

Google は 2025 年 11 月 7 日(現地時間)、安定性を重視する長期サポートチャンネル(Long-term Support : LTS)を利用しているほとんどの ChromeOS デバイスに対し、新たなマイナーアップデートの展開を開始しました。

今回のアップデートにより、Chrome ブラウザのバージョンは 138.0.7204.296(プラットフォームバージョン:16295.81.0)へと更新されます。

このアップデートは主にセキュリティ修正を目的としており、LTS チャンネルを設定しているデバイスは今後数日かけて順次アップデートが配信されます。

目次

セキュリティ修正の内容

今回のアップデート(138.0.7204.296)では、以下の 4 件の脆弱性が修正されています。いずれも深刻度は「High」と評価されています。

  • CVE-2025-11756:Safe Browsing における Use after free
  • CVE-2025-11460:Storage における Use after free
  • CVE-2025-12036:V8 における不適切な実装
  • CVE-2025-8879:libaom におけるヒープバッファオーバーフロー

これらの脆弱性はいずれも、悪意のあるウェブサイトやアプリケーションによってメモリ管理の不具合を悪用されるおそれがあり、任意のコード実行やブラウザのクラッシュなどにつながる可能性があります。

特に Safe Browsing や Storage、V8 といった主要コンポーネントに関する修正が含まれているため、セキュリティ上のリスクを低減するうえで重要なアップデートです。

ChromeOS の LTS とは

ChromeOS では、更新頻度や安定性に応じて複数のチャンネルが提供されています。その中でも LTS(Long-term Support)チャンネルは、特に企業や教育機関向けに安定性を最優先した運用が可能なチャンネルです。

LTS チャンネルでは約 6 ヶ月ごとにメジャーアップデートが行われ、その間はセキュリティ修正や安定性向上を目的としたマイナーアップデートが提供されます。

また、LTS の次期バージョン候補として LTC(Long-term Support Candidate)チャンネル も用意されており、LTS リリース前に検証を行いたい管理者向けに提供されています。

まとめ

今回の LTS 138.0.7204.296 へのアップデートは、複数の深刻な脆弱性を修正する重要なセキュリティ更新です。

LTS チャンネルを利用している Chromebook や ChromeOS Flex デバイスの管理者は、環境の安全性を確保するために速やかな適用が推奨されます。

なお、ChromeOS LTS の次回のメジャーアップデートは 2026 年 4 月 21 日 に ChromeOS LTS 144 が予定されています。

出典: Chrome Releases

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著者情報

HelenTech を運営している 尾村 真英 です。これまでに 50 台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動し、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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