MediaTek の MT8189 をベースとする Chromebook プラットフォーム「Skywalker」シリーズに、11 番目となる新型デバイス「Finley」が追加されたことが明らかになりました。
Skywalker 系列が 11 機種に拡大
Chromium Gerrit の更新により、新たに「Finley」というコードネームを持つボードが確認されています。

これにより、MediaTek MT8189 をベースとした「Skywalker」シリーズの Chromebook は以下の 11 機種に拡大しました。
- Obiwan
- Luuke
- Yoda
- Anakin
- Quigon
- Baze
- Tarkin
- Phasma
- Grogu
- Starros
- Finley(新規追加)
これまで 1 つの MediaTek ベースボードから派生する Chromebook は多くても 2~3 機種程度、Kompanio 520 は比較的多い機種で提供されましたが、MT8189 ではこれを大幅に上回る 11 機種以上が同時開発中となっています。
「Finley」の予想される仕様
「Finley」に関するコードを少し掘り下げてみたところ、このデバイスにはヒンジの角度を検出するためのセンサーやタッチパネルに関する記述があることなどから、タッチ対応のコンバーチブルモデルになる可能性があります。
この他、テンキーを搭載する 15.6 インチクラスになる可能性もコードから示唆されています。

ただし、「Baze」と同様にコンバーチブルとクラムシェルの両フォームファクターに対応する SKU が想定されており、最終的な形態は量産時の設定によって分かれる可能性があります。

MT8189 の予想される仕様
これまでに発見されたベンチマークなどの情報によれば、MT8189 は現行の MT8188 (Kompanio 838) の後継となるチップセットで、8 コア構成(Cortex-A78 ×4 + A55 ×4)の CPU を搭載しています。
Geekbench で確認されたスコアでは、シングルコア約 1,030、マルチコア約 2,200 とされており、前世代比でわずかに向上しています。
CPU 性能の伸びは控えめながら、GPU ドライバや AI 処理ユニット(APU 650)の最適化によって、描画性能や AI 処理能力、電力効率の改善が見込まれます。
タブレットから 15.6 インチクラスの大型クラムシェルまで幅広いデバイスで採用される可能性が示さrています。
多様なフォームファクターに拡がる MT8189 搭載 Chromebook
Skywalker ベースでは、すでにコンバーチブルタイプ(Luuke / Yoda / Anakin / Baze / Grogu など)やクラムシェルタイプ(Obiwan / Tarkin など)が確認されており、さらにタブレットタイプの Jedi ベース(Padme)も発見されています。
また、一部モデルには格納式スタイラスペンやテンキー、HDMI ポートなど、教育・法人市場を意識した構成が見られます。
今回の「Finley」が追加されたことで、シリーズ内でのフォームファクターの多様化がさらに進む可能性があります。
まとめ
MediaTek MT8189 は、性能とコストのバランスに優れた新しい Chromebook 向けチップとして注目されています。
今後も「Finley」を含む MT8189 搭載 Chromebook の開発動向を追い、仕様や実機化の兆候が確認でき次第、随時更新していきます。
出典: Chrome Unboxed


