Google は、すべての生徒が必要なツールやリソースを使って学習に取り組めるよう、教育現場のアクセシビリティ向上に向けた 3 つの主要な取り組みを発表しました。
これには、Google for Education ツールの機能強化、非営利団体への資金提供、そして学習困難への理解を深めるリソース開発が含まれます。
Google Workspace と Chromebook のユーザー補助機能を強化
Google は、Google Workspace for Education や Chromebook に搭載されているユーザー補助(アクセシビリティ)機能の開発と改善を継続しています。
すでに提供されている主な機能は以下のとおりです。
- スクリーンリーダー サポート
- Google ドキュメントでの音声入力
- 顔の動きで画面を操作できる「フェイスコントロール」
これらの機能は、支援を必要とする生徒を含め、すべての学習者の学びを支援することを目的としています。Google は今後も、誰もがより良く学べるツールの構築を進めていくとしています。
非営利団体への支援によるインクルーシブな AI 教育の推進
Google.org は、障害のある生徒向けの AI 教育を支援するため、2 つの非営利団体に総額 120 万ドル(約 1 億 9,000 万円)以上の助成金を提供しました。
- CSEveryone: 約 100 万ドルの支援を受け、インクルーシブなコンピュータサイエンス(CS)および AI 教育の機会拡大を目指します。既存の取り組みを拡大し、全米でアクセス可能な資格プログラムを提供する予定です。
- Tech Kids Unlimited: 約 25 万ドルの助成を受け、神経多様性を持つ学習者向けに無料で利用できるオンライン教師ポータルをデジタル化します。このポータルでは、テクノロジーやキャリア準備に関する教育リソースを提供し、主にニューヨーク地域で展開されます。
さらに、Google はニューヨークで開催された「Global Forum on Neuroinclusion」を共催し、AI 技術が教育現場の包摂性をどのように高めるかについて議論を行いました。
Through My Eyes:学習の違いを理解するための新しい体験
Google は、学習に困難を抱える生徒の体験をより深く理解するため、非営利団体 Understood.org と協力しています。
同団体が制作した「Through My Eyes」は、教育者や保護者が ADHD(注意欠如・多動症)、ディスレクシア(読字障害)、ディスカルキュリア(計算障害)を持つ子どもたちの日常を体験できる没入型デジタルコンテンツです。実際のシミュレーションとストーリーを通じて、見過ごされがちな課題を理解し、支援の視点を広げることを目的としています。
まとめ
Google は、障害のある学習者やその家族、教育関係者、非営利団体と協力し、世界中の教室でよりアクセスしやすい学習環境を整えることを目指しています。
Google for Education のアクセシビリティ機能に関する詳細は、公式サイトで確認できます。
出典: Google


