Samsung は、来年初頭に発売予定の次期フラッグシップスマートフォン「Galaxy S26」シリーズに、自社開発のアプリケーションプロセッサ(AP)「Exynos 2600」を採用することが報じられました。
内部テストでは、AI 性能が Apple A19 Pro の 6 倍に達し、CPU マルチコアや GPU 性能の向上など、性能面で大幅な進化が報告されています。
Galaxy S26 シリーズ全モデルで Exynos 採用へ
韓国メディアによると、Samsung は Galaxy S26 シリーズの量産を開始しており、Exynos 2600 の採用を正式決定したとのことです。
同社はこれまで、Qualcomm 製チップと自社製チップを地域ごとに使い分けており、今回も 米国・日本・中国では Snapdragon、韓国・欧州では Exynos が搭載される見込みです。採用比率はおよそ 50% とされています。
特に注目されるのは、最上位モデル「Galaxy S26 Ultra」にも Exynos 2600 が搭載される可能性がある点で、これは 2022 年以来 4 年ぶりのフラッグシップ復帰となります。
Exynos 2600 は 2nm プロセス採用、AI 性能が向上
Exynos 2600 は Samsung Foundry の最新 2nm プロセスで製造され、アーキテクチャを刷新した新設計チップです。内部テスト結果によれば、Apple A19 Pro と比較して以下のような性能向上が確認されています。
比較対象 | NPU 性能 | CPU マルチコア | GPU 性能 |
---|---|---|---|
Apple A19 Pro | 約 6 倍 | +14% | +75% |
Snapdragon 8 Elite Gen 5 Elite | +30% | ― | +29% |
AI 処理を担う NPU の大幅な向上により、Samsung は「AI を主軸としたスマートフォン」をさらに強化する方針です。同社は 2024 年の Galaxy S24 を世界初の「AI フォン」として投入しており、Exynos 2600 はその延長線上に位置づけられます。
ユーザーへの影響
今回の報道が事実であれば、Galaxy S26 シリーズは販売地域によって搭載チップが異なる構成となります。日本や米国モデルでは引き続き Snapdragon 8 Gen 5 Elite、韓国や欧州では Exynos 2600 が採用される見込みです。
このため、同じ Galaxy S26 でも処理性能やバッテリー効率、AI 機能の挙動に差が出る可能性があります。過去にも地域ごとの AP 差はユーザー間で議論を呼び、特にゲーム性能や発熱面の違いが話題になってきました。
ただし、今回の Exynos 2600 は CPU・GPU・NPU すべてで Qualcomm と Apple の最新チップを上回る水準とされており、従来のような「Exynos は Snapdragon に劣る」という印象を払拭する転機になるかもしれません。
また、NPU 性能の大幅な向上により AI 処理の高速化と省電力化が期待でき、2nm プロセスの採用による発熱低減や電力効率の改善も見込まれます。
まとめ
日本で販売される Galaxy S26 シリーズは、これまで通り Snapdragon チップ搭載モデルが中心になる見込みです。ただし、Exynos 2600 が実際に高い評価を得た場合、今後の Fold シリーズや一部グローバルモデルでの採用拡大も考えられます。
まだ正式に発表となるまでは分かりませんが、今回の情報が事実であれば、Exynos を搭載する Galaxy S26 シリーズには大きな期待が持てます。
出典: 韓国経済新聞, X (@@Jukanlosreve)