Chrome は、ユーザーが意図しないうちにデフォルトの検索エンジンが外部アプリケーションによって変更された場合に警告を表示し、自動的に安全な設定にリセットする新しい保護機能をテストしています。
これにより、ブラウザのセキュリティが向上し、ユーザーはより安心して Chrome を利用できるようになります。
意図しない検索エンジン変更のリスク
一部のアプリケーションやソフトウェアは、ユーザーの許可なくブラウザのデフォルト検索エンジンを変更することがあります。
これにより、検索結果が意図しないサイトにリダイレクトされたり、不要な広告が表示されたり、検索アクティビティが追跡されたりする可能性があります。
Chrome の新しい保護・回復機能
このような問題に対処するため、Google は Chrome に新しい保護・回復機能を導入するテストを行っています。
警告メッセージによる通知
Chrome を起動する際、外部プログラムによって検索エンジンの設定が変更されていないかチェックされます。もし変更が検出されると、以下のメッセージが表示されます。
不明なアプリによって設定が変更されました。デフォルトの検索エンジンが Chrome の外部から変更されました。ユーザー保護のため、Chrome は設定をリセットしました。
(Your settings were changed by an unknown app. Your default search engine was changed from outside of Chrome. To protect you, Chrome reset it.)
ユーザーは「了解」をクリックしてメッセージを閉じるか、「詳細」をクリックして Chrome のヘルプページを開き、検索設定を安全に保つためのヒントを確認できます。

機能の仕組みとリセット
Chrome は起動時に、現在のデフォルト検索エンジンの設定を以前のバックアップと比較します。もし設定に不一致が見つかった場合、Chrome は検索エンジンを安全なデフォルト設定 (通常は Google 検索) に自動的にリセットします。
対象プラットフォーム
この新しい保護機能は現在、Windows、macOS、Linux 版の Chrome でテストされています。
ChromeOS でも同様の機能が展開されるかは不明ですが、デフォルトの検索エンジンを変更することは可能なので、正式実装時に展開される可能性はあります。
その他の開発中の Chrome 機能について
Google はこの他にも、Chrome の利便性と機能性を向上させるための新機能をテスト・導入しています。
- イマーシブリーダーモード: 全画面表示のリーダーモードの導入テスト
- サイドパネルの AI モード: ブラウジング体験を支援する AI 機能
- 新しい検索ボックスと新規タブページ: AI チップを活用したインターフェース
- 通知の購読解除ボタン: デスクトップ版で通知をワンクリックで解除
これらの新機能により、Chrome はより安全で、ユーザーフレンドリーなブラウザへと進化を続けています。
出典: Windows Report