Google は Googleフォトにおいて、XR ヘッドセット向けとなる「空間 (Spatial)」タブや「没入モード」といった複数の新機能をテストしていることが明らかになりました。
これは、間もなく登場が予想される Samsung の XR ヘッドセットと、それに搭載される Android XR プラットフォームに対応するための準備とみられます。
XR 向けの「空間 (Spatial)」タブが登場
Android Authority によると、Googleフォト アプリのバージョン 7.50 の分解を実施したところ、XR ヘッドセットでの表示に適したメディアをまとめる新しい「空間 (Spatial)」タブがテストされていることが確認されました。
このタブは、既存の「写真」タブと「コレクション」タブの間に配置されます。

現在のテスト段階では、カメラアプリのフォトスフィアモードやパノラマモードで撮影された写真など、広いスクリーンでの表示に適したコンテンツが自動的に分類されるようです。
これにより、ユーザーは自分のスマートフォンで撮影した広角の写真や 360° 写真を、XR ヘッドセットを通して、より没入感を高めた状態で見ることができるようになると考えられます。
2D 写真を 3D 化する「没入モード」もテスト中
さらに、通常の写真を表示する際には「Go immersive (没入モードへ)」というフローティングボタンが表示される機能もテストされています。
このボタンは、スマートフォン上の写真を Android XR ヘッドセットに直接キャスト(転送・表示)したり、あるいは Apple Vision Pro のように、AI を活用して通常の 2D 写真に奥行きを与え、3D 写真に変換したりする機能である可能性があります。

ただし、Android Authority によると、現時点ではこのボタンをタップするとアプリがクラッシュしてしまうため、機能の詳細はまだ確認できていません。
Samsung の「Galaxy XR」登場に合わせた動きか
一連の動きは、Samsung が発表を予告している XR ヘッドセット「Galaxy XR (仮称)」の登場に合わせたものと考えられます。
このデバイスは、Google が開発する Android XR プラットフォームを搭載する最初の製品の一つになると見込まれています。
Google が標準アプリである Googleフォトに XR 向けの機能を組み込んでいることは、Android XR エコシステムの本格的な始動に向けて、ソフトウェアの基盤を着実に固めていることを示唆しています。
ただし、今回発見された機能はアプリの解析によって明らかになったもので、将来的に正式リリースされない可能性や、内容が変更される可能性があることに注意してください。