Google は、デスクトップ版 Chrome ブラウザのサイドパネルに、AI を活用した検索機能「AI モード」を統合する準備を進めています。
この機能はまず、画像検索機能であるレンズ検索と連携し、米国の一部のユーザーから段階的に展開される見込みです。
HelenTech の検証では、最新版の Chrome 141 で特定のフラグを有効にすることで、この新機能を先行して試用できることを確認しました。
Chrome サイドパネルで AI モードが利用可能に
Chromium Gerrit のコミットによると、「Launch AIM in side panel to en-US」という変更が適用されており、AI モードを有効化する新しいフラグが追加されています。このフラグはデフォルトで有効となっており、サーバー側のアップデートによって順次展開されます。
Launches AIM to en-US using a new flag that is default set to true, giving control for further rollout to the AIM eligibility server.
Chromium Gerrit
これにより、ユーザーは Chrome ブラウザから Google レンズでテキストや画像を検索すると、サイドパネルに表示された検索結果の下部にテキストボックスが表示されるようになります。

ここに質問を入力することで、Google 検索の AI モードを使用して質問を続けることができます。
たとえば「この建物は誰が設計したの?」、「似たデザインを見せて」といった質問を送信すると、AI がその場で回答を返します。
Chrome 141 のフラグでも利用可能。日本語も対応
HelenTech で同機能について検証したところ、macOS の Chrome 141.0.7390.77 でフラグ「Enables AIM in Lens side panel」を Enabled (有効) にすることで、利用できることを確認しました。

また、フラグで有効にした場合、日本語で追加の質問をすることも可能でした。
ただし、まだ最適化されていないためか、日本語入力の変換を確定するための Enter キーの入力でテキストが送信されてしまう現象が確認できました。この点は、今後の正式展開時に解消されることが期待されます。
なお、ChromeOS の安定版ではまだ確認できませんでしたが、フラグの説明には ChromeOS も含まれているため、今後利用可能になる見込みです。
段階的展開と Chrome の今後の AI 統合
この機能は、すでに一部の Chrome ユーザーに導入されているアドレスバーや検索ボックスの AI モードに続くものです。
Google は現在、AI アクションチップを備えた新しい検索ボックスや新しいタブページ (NTP) のテストも進めており、Chrome 全体で AI の活用をさらに拡大しています。
また、Chrome では「未知のサイトで JavaScript 最適化を自動で無効にする」新しいセキュリティ設定や、「非アクティブタブのメモリ解放を停止する」機能なども並行してテストされています。
出典: Windows Report