Google の生成 AI「Gemini」において、画像生成時にアスペクト比(画像の縦横比)を指定しても、正方形(1:1)の画像しか生成されないという問題が報告されています。
以前は「16:9」のように指示することで横長の画像を生成できましたが、現在はこの機能が意図せず動作しない状況です。
この問題について、Google も公式に認めており、現在修正に取り組んでいることを明らかにしています。
Gemini の画像生成で発生しているアスペクト比の問題
数週間前、Gemini の画像生成機能は「Nano Banana」と呼ばれるアップデートにより大幅に強化されました。しかし、それとほぼ同時期から、生成される画像の形状が正方形に固定される問題が発生しています。
指示を理解しているように見えても正方形画像を生成
現在、Gemini に「16:9 の横長の画像で」といったプロンプトを入力すると、「承知いたしました」というような返答があるにもかかわらず、生成される画像は正方形(1:1)のままです。

このように、指示を理解しているかのような反応を示しながらも、実際にはその指示が反映されないため、ユーザーにとっては混乱を招く状況となっています。
Google は問題を認識し修正に取り組むと表明
この問題は多くのユーザーから報告されており、Google もこの挙動が意図したものではないことを認めています。
SNS やヘルプコミュニティでは、Google の担当者が「修正に取り組んでいる」と回答しており、今後のアップデートで解消される見込みです。
ただし、具体的な修正時期についてはまだ明らかにされていません。

問題が修正されるまでの回避策
公式な修正が行われるまで、以下の方法で希望するアスペクト比の画像を得ることが可能です。
生成された画像をトリミングする
最も簡単な方法は、Gemini が生成した正方形の画像を、手動で希望のアスペクト比にトリミング(切り抜き)することです。
ただし、この方法では画像の解像度が低下するほか、構図の一部が失われてしまう可能性がある点に注意が必要です。
目的のアスペクト比の白紙画像をアップロードする
より効果的な回避策として、希望するアスペクト比で作成した白紙の画像(例: 1,920×1,080 ピクセルの白い画像)を Gemini にアップロードし、その画像を基に描画を指示する方法があります。
この方法であれば、Gemini はアップロードされた画像のサイズに合わせて生成を行うため、意図した構図とアスペクト比の画像を得やすくなります。
まとめ
現在 Gemini で発生している画像のアスペクト比に関する問題は、Google が修正に取り組んでいる一時的な不具合と考えられます。
公式な修正が完了するまでは、本記事で紹介した回避策を試してみてください。特に、白紙の画像をアップロードする方法は、意図した通りの画像を生成する上で有効な手段です。
筆者もこの問題の影響を受けており不便を感じていますが、公式に修正対応中とのことで、早期の解決を期待しています