Nothing は、新しい AI プラットフォーム「Essential」を発表しました。
「Essential」は、スマートフォン OS のあり方を変えることを目指す、統合 AI ツールです。このプラットフォームは、2 つの主要なコンポーネントから構成されています。
Essential Apps
Essential Apps は、ユーザーが必要なことを自然言語で説明するだけで、AI がパーソナライズされたアプリケーションを生成する機能です。
例えば、以下のような指示でアプリを作成できます。
- 「カメラロールからレシートをキャプチャして、毎週金曜日に経理提出用の PDF に変換して」
- 「電話の前に、カレンダーとメッセージを1ページにまとめて表示して」
- 「音楽プレイリストに同期したムードトラッカーを作成して」
生成されたアプリは、ホーム画面に簡単に追加でき、ユーザー一人ひとりのニーズに合わせた機能を提供します。
Playground
Playground は、コミュニティ主導の新しいプラットフォームです。ユーザーはここで Essential Apps を開発、共有、ダウンロードできるほか、他のメンバーが作成したアプリを編集(リミックス)することも可能です。

Nothing が目指すスマートフォンの未来
Nothing は、現在のスマートフォン OS が、どのユーザーにも同じ機能を提供する画一的なものであり、ビジネスの都合に縛られていると考えています。
同社が目指すのは、ユーザーが自由にコントロールでき、個人の使い方に適応していく、真にパーソナルなテクノロジーです。
Nothing の CEO であるカール・ペイ氏は、次のように述べています。
私たちは、Essential によって、既存のマーケットリーダー達が作った時代遅れでエリート主義的なシステムを崩し始めます。新しい時代は新しい考え方を求めています。ソフトウェアの未来は、制限のないアクセス、多様なメンバーによる協働と共創、そしてハイパーパーソナライゼーションの時代です。過去のしがらみは崩れ去り、ユーザーが主役となる未来への扉が開かれるでしょう。
AI がもたらすソフトウェア開発の変化
AI の進化は、ソフトウェア開発にかかる時間やコストを劇的に減少させました。これにより、大規模な開発者チームだけでなく、具体的なアイデアを持つ個人でも、自分のニーズに合ったアプリを創り出すことが可能になります。
Essential の α 版では、すでにコミュニティメンバーによってメンタルヘルストラッカーや家族管理ツールなど、数百以上のアプリが作成されており、イノベーションが個人から生まれ始めています。
独立系プラットフォームとしての強み
Nothing は、特定の既存エコシステムに縛られない独立したプラットフォームであることが、このビジョンを実現する上で重要だと強調しています。
ハードウェアとソフトウェアを統合したアプローチにより、スマートフォンという最もパーソナルなデバイスで、ユーザー中心のオープンなエコシステムを構築できるとしています。
将来的には、多くのアプリを使い分ける必要がなくなり、AI がユーザーの意図を汲み取り、思考と同じスピードで動作するスマートフォンの実現を目指すとしています。
出典: Nothing