Google は、Google スプレッドシートにおけるクライアントサイド暗号化 (CSE) の一般提供を開始したことを発表しました。
これにより、インポートやエクスポート、Microsoft Excel ファイルとの連携など、これまで制限されていた機能が利用可能になり、セキュリティとコンプライアンスが大幅に強化されます。
スプレッドシートの CSE が完全サポート
これまで Google スプレッドシートのクライアントサイド暗号化は一部機能に限定されていましたが、今回のアップデートで一般提供 (GA) となり、主要な機能が全面的にサポートされるようになりました。
追加された主な機能
今回のアップデートでサポートされる主な機能は以下の通りです。
- ファイルのインポート、エクスポート、復号化
- Office 編集モードでの利用
- Google Vault やデータエクスポートツールを使用したエクスポート
- Microsoft Excel 形式へのクライアントサイド変換

企業や組織にとってのメリット
この機能強化により、電子情報開示 (ediscovery) やデータポータビリティといったコンプライアンス基準への対応が容易になります。
また、Microsoft ファイル形式を扱うユーザーにとっては、暗号化されたスプレッドシートとの完全な相互運用性が確保されるため、より安全かつスムーズな業務が可能になります。
既存のファイルを「コピーを作成」メニューから暗号化ファイルへ変換することも可能です。
利用対象と展開スケジュール
この機能は、クライアントサイド暗号化が設定されている組織において、以下の Google Workspace エディションでデフォルトで利用可能になります。
- Enterprise Plus
- Education Standard、Education Plus
- Frontline Plus
展開スケジュールは以下の通りです。
- 即時リリースドメイン: 2025 年 9 月 4 日以降、段階的に展開 (最大 15 日間)
- 計画的リリースドメイン: 2025 年 9 月 18 日以降、段階的に展開 (最大 15 日間)
まとめ
今回の Google スプレッドシートにおけるクライアントサイド暗号化の完全サポートは、特にセキュリティ要件の厳しい企業や教育機関にとって重要なアップデートです。
Microsoft Excel との連携が強化されたことで、利便性を損なうことなく、より高度なデータ保護を実現できるようになりました。