MediaTek MT8189 チップセットを搭載する「Skywalker」ベースボードを採用した Chromebook の開発が拡大しており、新たに「Grogu」と「Starros」という 2 つのデバイスが追加され、合計で 10 機種に達したことが明らかになりました。
「Skywalker」シリーズは 10 機種に
Chromium Gerrit の情報から、新たに追加されたコードネームは「Grogu」と「Starros」であることが判明しました。

これにより、「Skywalker」シリーズは、すでに開発が確認されていた「Obiwan」、「Luuke」、「Yoda」、「Anakin」、「Quigon」、「Baze」、「Tarkin」、「Phasma」と合わせて、合計 10 種類のデバイスが開発中であることになります。
現状では、新しく追加された 2 つの機種がどのメーカー、どのようなデバイスになるかはまだわかりません。
これほど多くの機種が開発される意味
これまで MediaTek ベースの Chromebook で、単一のベースボードからこれほど多くの派生モデルが登場したことは異例です。これは、多くのメーカーが強い関心を示していること、そして Google と MediaTek が MT8189 に大きく投資していることを示唆しています。
この多数のボード開発により、今後 ARM チップを搭載した ChromeOS デバイスにおいて、多様なフォームファクターや幅広い選択肢が登場することが期待されます。
これにより、ARM ベースの Chromebook のラインナップがこれまで以上に強化される可能性があります。
教育市場向けデバイスの可能性
これほどの規模で開発が進められた例としては、日本の GIGA スクール構想第 1 期で広く採用された Intel Celeron N4000 シリーズ搭載機が挙げられます。
その後も教育向けとして MediaTek Kompanio 520 搭載モデルなどが登場しましたが、開発規模は今回の MT8189 ほどではありませんでした。
このことから、MT8189 ベースの Chromebook は、教育市場をターゲットにしたデバイスとなる可能性が高いと考えられます。
特に MediaTek のチップセットは、パフォーマンスを維持しつつバッテリー駆動時間を延ばし、コストも抑えられる傾向にあるため、教育現場にとって魅力的な選択肢となることが期待されます。
リリース時期の予測
現時点では MT8189 を搭載する Chromebook のリリース時期は不明ですが、これまでの開発サイクルや発表のタイミングを考慮すると、2026 年 1 月後半に開催予定の教育向け展示会「BETT 2026」で発表される可能性があります。
チップセットに関しては、昨年の MT8188 (Kompanio 838) のように、MediaTek がイベントの前に発表し、最初に搭載する Chromebook のメーカーが明らかにされるかもしれません。
まとめ
これだけ多くのメーカー、デバイスで特定のチップセットの搭載が予定されるのは、Chromebook では初めてです。
おそらく、様々なタイプのデバイスが登場することになり、一般ユーザーにおいてもデバイスの選択肢が広がることが期待されます。
出典: Chrome Unboxed