Google Pixel スマートフォンに搭載されている、通話やテキストメッセージ中の詐欺を検出する機能が、将来的に LINE や Signal、Instagram などのサードパーティ製チャットアプリにも拡大される可能性が報告されました
この情報は、Android Authority が Android System Intelligence のアップデートファイルを解析したところ、詐欺検出機能がサードパーティ製アプリに拡張されることを示唆する記述を発見しました。
チャットアプリの通知をスキャンして警告
今回発見された情報によれば、この機能は [設定] > [セキュリティとプライバシー] > [その他のセキュリティとプライバシー] > [詐欺検出] の項目からアクセス可能になるようです。

特徴的なのは、機能がチャットアプリ内で直接動作するのではなく、アプリから送信される通知を分析して詐欺の疑いを検出する点です。これにより、プライバシーに配慮しつつ、不審なメッセージに対する警告をユーザーに提供できると考えられます。
この処理には、Pixel の通話・テキストメッセージ向け詐欺検出機能と同様に、オンデバイス AI の Gemini Nano が活用される可能性が高いとみられています。
「詐欺の可能性が高い」などの警告を表示
解析されたコードからは、ユーザーに表示される具体的な警告メッセージの内容も明らかになっています。
- Likely scam (詐欺の可能性が高い)
- Scam Detection found suspicious activity in this message (詐欺検出により、このメッセージに不審なアクティビティが見つかりました)
- May contain harmful contents (有害なコンテンツを含む可能性があります)
また、ユーザーが誤検出を報告するための「Not a scam (詐欺ではない)」ボタンや、特定のチャットに対して一時的に詐欺検出を停止する機能も用意されるようです。
これにより、アプリ全体ではなく、特定の相手とのやり取りだけを対象外に設定できるため、利便性が高まります。
さらに、1日に表示される警告の回数に上限を設ける可能性を示唆する記述も見つかっています。
WhatsApp や Signal、LINE などが対応候補に
- Google Messages
- Google Chat
- Signal
- Kakao Talk
- Line
- Verizon Messages
- Twitter (現 X)
- Facebook Messenger Lite
ただし、リストにはすでにサービスを終了した Hangouts も含まれているため、これはあくまで開発段階のリストであり、最終的にすべてのアプリが対応するとは限りません。
Pixel 9 / 10シリーズでの搭載に期待
この拡張された詐欺検出機能は、今後の Pixel 9 および Pixel 10 シリーズで導入されることが期待されます。WhatsApp や Instagram といった主要なメッセージングアプリは、詐欺師や不正行為者の温床となりがちなため、この機能はユーザーを保護する上で非常に強力なツールとなる可能性があります。
ただし、今回の情報は APK ファイルの解析に基づくものであり、Google が将来的にこの機能を正式にリリースするかどうかは分かりません。