Samsung は、新しい Fan Edition (FE) モデルの完全ワイヤレスイヤホン 「Samsung Galaxy Buds 3 FE」 を発表しました。
上位モデルである Galaxy Buds 3 / 3 Pro のようなステム (軸) 付きのデザインを採用し、アクティブノイズキャンセリング (ANC) や Galaxy AI との連携機能を搭載しながら、手頃な価格を実現しています。
Pro モデル譲りのデザインに変更
「Galaxy Buds 3 FE」 の最も大きな変更点はそのデザインで、これまでの豆のような形状から、昨年発売された上位モデルの 「Galaxy Buds 3 Pro」 と同様の、ステム (軸) 付きのデザインへと刷新されました。Samsung はこの形状を 「ブレード」 と呼んでいます。

Pro モデルとの差別化点として、「Galaxy Buds 3 FE」 はメタリック仕上げではなくマット仕上げとなっており、カラーはブラックとグレーの 2 色が用意されます。
また、ステム部分にはシンプルな黒いバーが配置されています。このステム部分では、ピンチ操作によるアクティブノイズキャンセリングの切り替えや、スワイプによる音量調整が可能です。

主な機能と性能
手頃な価格でありながら、「Galaxy Buds 3 FE」 は上位モデルから多くの機能を受け継いでいます。
アクティブノイズキャンセリング (ANC) とサウンド
強化されたアクティブノイズキャンセリング (ANC) を搭載しており、周囲の騒音を効果的に低減します。また、外部の音を取り込むアンビエントサウンドモードも利用可能です。
サウンド面では、Samsung 製デバイスとの連携で 24-bit Hi-Fi オーディオ (Samsung Seamless Codec) に対応するほか、前モデルの FE にはなかった 360º 空間オーディオもサポートしています。
Galaxy AI とのシームレスな連携
「Galaxy Buds 3 FE」 は、Samsung スマートフォンの Galaxy AI 機能にシームレスにアクセスできるよう設計されています。
「Ok, Google」 と話しかけるか、イヤホンを長押しすることで、スマートフォンのロックを解除することなく Gemini との会話を開始できます。
さらに、Galaxy AI Interpreter アプリと連携すれば、イヤホンを使ったリアルタイムの翻訳機能も利用できます。ただし、この機能は Galaxy AI を搭載した Samsung 製スマートフォンが必要です。
通話品質とバッテリー
通話品質向上のため、「Crystal Clear Sound」 機能が搭載されています。これは、事前に学習したモデルを用いてバックグラウンドノイズを抑制し、ユーザーの声をよりクリアに相手に届ける機能です。
また、デザイン変更によりマイクが口元に近くなったことも、通話品質の向上に貢献しています。
バッテリー性能は、ANC オンの状態で最大 6 時間の音楽再生、オフの状態で最大 8.5 時間の再生が可能です。充電ケースを併用することで、それぞれ最大 24 時間、最大 30 時間まで延長されます。
このバッテリー持続時間は、上位モデルの Buds 3 Pro を上回るものとなっています。
その他の特徴
- IP54 の防塵防滴性能: 汗や雨、ホコリに対する耐性を備えています。
- Find My Earbuds: イヤホンを見失った際に探すことができます。
- 自動切り替え: スマートフォンやタブレットなど、複数の Samsung デバイス間でシームレスに接続を切り替えることができます。
- 軽量設計: イヤホン本体は片側わずか 5 g で、Pro モデルよりも軽量です。
価格と発売日
「Samsung Galaxy Buds 3 FE」 は、米国で 2025 年 9 月 4 日に発売され、価格は 149.99 ドルからです。
これは 2 年前に発売された前モデル 「Galaxy Buds FE」 の発売時価格 (99.99 ドル) から 50 ドルの値上げとなります。
また、米国では有線・無線イヤホンの下取りプログラムも用意されており、モデルや状態に応じて最大 30 ドルの割引が適用されます。
記事執筆時点では、日本ではまだ「Galaxy Buds 3 FE」の発表は行われておらず、リリースされるかどうかは分かりません。
もしリリースされるとしたら、日本では「Galaxy Buds FE」が 12,925 円で販売されていたため、ここから価格が上がるとすれば 2 万円前後になると予想されます。
まとめ
「Galaxy Buds 3 FE」 は、上位モデルのデザインと主要な機能 (ANC、空間オーディオ、AI 連携など) を備え、手頃な価格設定でコストパフォーマンスの高い製品と言えます。
前モデルからはデザインと機能の両面で大幅な進化を遂げており、価格は上昇したものの、その価値は十分にあると考えられます。
とはいえ、日本ではまだ発表されておらず、為替レートの影響で価格設定がどうなるかも不明です。いずれにしても、発表に期待です。