Qualcomm の次期フラッグシップモバイルチップセットとなる「Snapdragon 8 Elite 2」が、公式発表を 1 ヶ月以上前にして、Geekbench のサイトに初めて登場しました。
このベンチマークは「Galaxy S26 Edge」の可能性がある Samsung 製デバイス (SM-S947U) で実行されたもので、「for Galaxy」バージョンのチップである可能性が示唆されています。また、ベンチマークスコアの結果から、新しい Snapdragon 8 Elite 2 は前世代 Snapdragon 8 Elite から大幅なアップグレードとなる可能性があります。
シングルコア性能が約 10% 向上
今回発見された「Galaxy S26 Edge (SM-S947U)」のベンチマークスコアは、シングルコアが 3,393、マルチコアが 11,515 でした。これは昨年の Snapdragon 8 Elite (シングルコア約 3,087、マルチコア約 8,571) と比較して、シングルコア性能が約 10% 向上、マルチコア性能も約 34% 向上したことになります。

ただ、この数値(とくにシングルコア)は初期リークで示唆されていたほどの大きなアップグレードではありませんが、今回のテストで測定されたユニットのプライム CPU コアのクロック周波数は、最大 4.0GHz に留まっていたようです。
これは本来の最大クロック周波数である 4.74GHz を大きく下回っていることから、まだ多くの性能が引き出されていない状態であることが示唆されています。
CPU 構成とテスト環境
今回のベンチマークリストから、Snapdragon 8 Elite 2 が 6+2 の CPU コアレイアウトを維持していることも確認されました。クロック周波数は以前から示唆されていたように 最大 4.74GHz で動作する 2 つのコア、3.63GHz の 6 つのコアが搭載されていることも明らかになりました。
テストに使用された Galaxy S26 Edge のプロトタイプは、12GB RAM を搭載し、Android 16 (おそらく Samsung の One UI 8.0 の初期ビルド) で動作しているようです。
Exynos 2600 のスコアを大幅に上回る
現時点では、直接のライバルとなる MediaTek の Dimensity 9500 と比較する数値はありませんが、Samsung の Exynos 2600 の性能は大幅に上回っています。以前発見された Exynos 2600 の Geekbench スコアは、シングルコアが 2,155、マルチコアが 7,788 となっていました。
このスコアは現行 Snapdragon 8 Elite にもわずかに届かないスコアであり、今後最適化により改善する可能性もありますが、Snapdragon 8 Elite 2 とは大きな差がある可能性は高いと考えられます。
まとめ
今回は Qualcomm が開発中の次世代フラッグシップチップ Snapdragon 8 Elite 2 が、Samsung が開発中とされる「Galaxy S26 Edge (SM-S947U)」のプロトタイプに搭載された状態でのベンチマークスコアが Geekbench で発見されました。
前世代の Snapdragon 8 Elite から大きなアップグレードが期待できるだけでなく、Samsung が Galaxy S26 シリーズの搭載に向けて開発に取り組んでいる Exynos 2600 に大きな差を付ける可能性が示唆されました。
Qualcomm は 2025 年 9 月 23 日に開催される Snapdragon Summit イベントで、Snapdragon 8 Elite 2 の正式発表を行う予定です。
出典: Geekbench, Gizmochina