MediaTek MT8189 搭載 Chromebook のベンチマークが Geekbench に登場

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先日にも動きが報告されている MediaTek の未発表チップ「MT8189」を搭載した Chromebook ですが、Geekbench にベンチマークスコアが登場したことが報告されました。

今回発見されたベンチマークは、MT8189 を採用する開発中の「Skywalker」シリーズのうち、「Yoda」というコードネームで開発が進められているデバイスのものです。

目次

期待外れ?ベンチマークの結果

Geekbench に登場した「Yoda」の結果では、MediaTek MT8189 の性能とコア構成が初めて明らかになりました。

今回のベンチマークスコアは、シングルコアが 1,031、マルチコアは 2,227 を獲得していますが、このスコアは Lenovo Chromebook Duet Gen 9 に搭載されている MediaTek MT8188 (Kompanio 838) とほぼ同等です。

Geekbench で発見された MT8189 を搭載した Chromebook のベンチマークスコアの結果
Geekbench で発見された MT8189 のベンチマーク

さらにベンチマーク結果によると、MediaTek MT8189 は 8コアの ARM プロセッサで、2.60 GHz のパフォーマンスコアが 4 つ、2.00 GHz の効率コアが 4 つという構成です。このコア構成は、MediaTek MT8188 (Kompanio 838) と完全に同一です。

MT8195 から MT8196 (Kompanio Ultra) のように、チップの番号繰り上がりによる大幅な性能向上が期待されていましたが、実際には大きな変化は起きない可能性が高そうです。

CPU 以外の改良の可能性

ただし、現時点では 1 つのベンチマークの結果にしか過ぎず、今回テストされたデバイスは、まだ初期のエンジニアリングサンプルである可能性も十分にあります。

また、MediaTek が CPU コアはそのままに、CPU ベンチマークには反映されない部分で改良を加えていることも考えられます。例えば、オンデバイスの AI タスクを処理する NPU や、グラフィックス性能を向上させる GPU がアップグレード、電力効率の最適化などの可能性です。あるいは、コストダウンによる値下げへの影響なども考えられます。

とはいえ、それを裏付けるような情報は今のところなく、ユーザー視点としたら過度な期待を持たず、MT8189 は大きなアップグレードはないと考えておくほうが無難かもしれません。

まとめ

現時点のデータを見る限り、MediaTek MT8189 は MT8188 の再リリースに近いチップである可能性があります。MT8188 も非常に有能で効率的なチップですが、次世代への大きな飛躍を期待していたユーザーにとっては、少し物足りない結果かもしれません。

今後も、「Yoda」 を含む7つの 「Skywalker」 ファミリーのデバイスに関する詳細な情報に注目です。

出典: Geekbench, Chrome Unboxed

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Technical Writer

月間平均130万PVの当サイトを8年以上運営している 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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