Google は先週予告していた AI を活用したノートアプリ「NotebookLM」の複数の新機能を、すべてのユーザーに展開したことを発表しました。
今回のアップデートには、ソースドキュメントに基づいてナレーション付きのスライドを自動生成する「動画解説 (Video Overviews)」や、再設計された「Studio」インターフェースなどが含まれています。
なお、これまで日本語では「音声概要」と呼ばれていた機能は「音声解説」に、「ブリーフィングドキュメント」は「概要説明資料」に名称変更されました。

ナレーション付きスライドを生成する「動画解説」
「動画解説」は、アップロードしたソースに基づいて、ナレーション付きのスライドを自動で生成する新機能です。この機能は、ソース内の画像や図、引用、数値などを活用してプレゼンテーションを作成します。ユーザーは特定のトピックに焦点を当てたり、特定の聴衆向けに内容を調整したりすることも可能です。
ナレーション付きスライドは「動画解説」機能の最初のフォーマットとなり、現時点では英語での利用が可能です。NotebookLM チームは、将来的にさらなるフォーマットの追加も示唆しています。
日本語環境でも「動画解説」の生成は可能ですが、デフォルトでは出力される内容は英語となってしまいます。しかし、カスタムプロンプトで指示することにより、日本語字幕や音声での出力も可能になります。以下は実際に試してみた動画ですが、スライドは英語のままですが音声は日本語になっているなど、不安定です。面倒な方は正式に展開されるまで待つほうが良いですね。
再設計された「Studio」インターフェースと複数の新機能
ウェブアプリ版の NotebookLM では、「Studio」のインターフェースが再設計されました。これまでソースとチャットの右側にあった列が新しくなり、上部に「音声解説」「動画解説」「マインドマップ」「レポート」といった機能がタイル状に配置されています。

レポート機能には、「概要説明資料」、「学習ガイド」、「よくある質問」、「タイムライン」などが含まれます。この新しいグリッド表示の下には、ノートブックで作成されたすべてのコンテンツがリスト表示されるようになりました。
今回のアップデートで追加された主な新機能と改善点は次のとおりです
同じ種類の出力を複数作成可能に
- 異なるソースや設定に基づいて、同じ種類の出力 (例えば「音声解説」) を複数作成できるようになりました。これにより、以下のような活用が可能です。
- 多言語コンテンツの作成: 公開用のノートブックで、内容を世界中の人がアクセスできるように、異なる言語の「音声解説」を作成する。
- チーム内での情報共有: チームのノートやドキュメントから、メンバーの役割に応じた「音声解説」や「動画解説」を作成し、情報共有の手間を大幅に削減する。
- 効率的な学習: 試験勉強のために、講義ノートの章ごとに異なる「マインドマップ」や「動画解説」を作成する。
- ながら聴きに対応: Studio UI の下部にプレーヤーが追加され、「音声解説」を聴きながら「学習ガイド」や「マインドマップ」などを閲覧できるようになりました。
- 複数リンクの同時追加: URL を改行またはスペースで区切ることで、一度に複数のリンクを追加できるようになりました。
まとめ
今回のアップデートにより、NotebookLM は単なる情報整理ツールから、ユーザーの学習や情報共有をより能動的にサポートするツールへと進化しました。特に「動画解説」機能は、複雑な情報を視覚的・聴覚的にわかりやすくまとめる上で、非常に強力な機能となる可能性があります。
出典: X (@NotebookLM)