Google は、Google フォームに搭載されている AI 機能 Gemini のアップデートを発表しました。このアップデートにより、フォームに既に入力されている内容を基に、Gemini が関連性の高い新しい質問を提案できるようになります。
フォームの回答を要約する機能や、プロンプトからフォームを自動生成する機能に続き、今回の機能追加によってフォーム作成のさらなる効率化が期待されます。
ただし、現時点では英語のみで利用可能な点に注意してください。
Gemini による新しい質問の提案機能
この新機能は、フォーム内に少なくとも 2 つの質問が作成されると利用可能になります。フォームの下部に表示される「質問を提案」ボタンをクリックすると、Gemini が文脈を判断し、関連する質問を 2 つから 4 つほど生成します。
ユーザーは生成された質問の中から必要なものを選択し、ワンクリックで既存のフォームに挿入できます。この機能の大きな特徴は、ユーザーがプロンプトを考える必要なく、AI が自動で次の質問を提案してくれる点です。これにより、次にどのような質問を追加すべきか迷った際のアイデア出しや、時間短縮に繋がります。

機能の制限と注意点
現時点で、この機能にはいくつかの制限があります。
- 複数セクションで構成されたフォームでは質問を生成できません。
- テスト (クイズ) 機能で利用する場合、テスト固有の設定 (配点など) は生成時にサポートされません。
- この AI 機能は現在、英語でのみ利用可能です。フォーム自体の言語設定に関わらず、質問の提案は英語で行われます。
リリーススケジュールと対象プラン
この機能は、以下のスケジュールで段階的に展開されます。
- 即時リリースドメイン: 2025年8月5日より順次展開 (機能の表示に最大15日かかる場合があります)
- 計画的リリースドメイン: 2025年8月19日より順次展開 (機能の表示に最大15日かかる場合があります)
対象となるプランは以下の通りです。
- Google Workspace:
- Business Standard、Business Plus
- Enterprise Standard、Enterprise Plus
- アドオン:
- Gemini Education または Gemini Education Premium アドオンユーザー
- その他:
- Google AI Pro、Google AI Ultra
- 旧 Gemini Business、Gemini Enterprise アドオンユーザー
なお、管理者は、管理コンソールでユーザーのスマート機能とパーソナライズ設定をオンにする必要があります。エンドユーザーは、フォームに 2 つ以上の質問を追加することで、質問の提案機能を利用できるようになります。
まとめ
今回のアップデートは、フォーム作成の手間をさらに軽減する便利な機能と言えます。アンケートの構成に悩んだり、より多角的な質問を考える際に、AI が客観的な視点からアイデアを提供してくれる点はメリットです。
現時点では英語のみの対応ですが、Google の他の AI 機能と同様に、将来的には日本語を含む多言語への対応が期待されます。