Google は 2025 年 8 月 5 日(現地時間)、管理コンソールにおける Google Meet ハードウェアのアラート設定、タイムゾーン、ログのアップロード、スケジュールされた再起動など複数の設定を変更することを発表しました。
このアップデートは 2025 年 8 月 5 日から段階的に展開され、展開中は 2〜3 週間の移行期間が設けられ、その間は新旧両方の設定が表示されます。
主な変更点
今回のアップデートによる主な変更点は以下の 4 つです。
アラート設定の効率化
アラート設定が見直され、これまで一括だった Eメールと SMS のアラートが個別に設定可能になります。これにより、マイクやカメラの接続不良など、デバイスや周辺機器の問題に応じて通知方法を個別に選択できるようになります。

タイムゾーン設定の柔軟化
タイムゾーンの設定が簡素化され、カスタマイズしやすくなります。新しいオプションでは、以下の方法でタイムゾーンを設定できます。
- デバイスのセットアップ時に設定したタイムゾーンを使用
- 手動でタイムゾーンを選択
- デバイスの IP アドレスまたは位置情報に基づいて自動検出
なお、この機能は ChromeOS で動作しているデバイスのみサポートされます。

ログ関連設定の統合
これまで 3 つの異なる場所に分かれていたエラーレポート、指標、ログのアップロードに関する設定が、[データ共有] という一つの設定に統合されます。これにより、管理が大幅に簡素化されます。
- レポート診断 > Google 使用状況の指標とログを送信して会議室ハードウェアを改善する
- ログとフィードバック > トラブルシューティングのため、Google の使用統計情報とログを定期的かつ各会議後に送信します
- エラー報告 > エラー報告を Google に送信する
また、デバイスの健全性やネットワーク接続状況の把握に役立つ「レポート」が、すべての Google Meet ハードウェアで有効になります。

スケジュールされた再起動の曜日指定
これまで「1〜7日ごと」という頻度でしか設定できなかったスケジュール再起動が、特定の曜日を選択して実行できるようになります。これにより、デバイスの再起動タイミングをより正確に予測し、管理することが可能になります。

既存設定からの移行について
今回の変更に伴い、既存の設定は新しい設定に移行されます。管理者が特に操作を行わない場合、デフォルトの設定は以下のように決定されます。
ログ設定の移行
新しい「データ共有」設定のデフォルト状態は、以前の3つの設定状況によって決まります。
- 以前の設定のいずれか 1 つでも無効だった場合: 新しい統一設定はデフォルトで オフ になります。
- 以前の 3 つの設定がすべて有効だった場合: 新しい統一設定はデフォルトで オン になります。
スケジュールされた再起動設定の移行
再起動の頻度設定は、以下のように特定の曜日に自動で移行されます。
既存の再起動頻度 | 新しい曜日設定 |
---|---|
1日ごと | 毎日 |
2, 3, 4, 5, 6日ごと | 月曜日, 木曜日 |
7日ごと | 月曜日 |
意図しない曜日に再起動が設定される可能性もあるため、管理者は自身の環境の設定を確認することが推奨されます。
監査ログと展開について
新しい設定の変更は、監査ログの「アプリケーション設定の変更」イベントで確認できます。
このアップデートは、即時リリースおよび計画的リリースドメインの双方に対して、2025 年 8 月 5 日から最大 15 日間かけて段階的に展開されます。対象は、Google Meet ハードウェアデバイスを利用するすべての Google Workspace ユーザーです。
まとめ
今回の Google Meet ハードウェアの管理設定のアップデートにより、管理者にとって嬉しい改善が多くなっています。
例えば、再起動を曜日で指定できるようになったのは、週末や特定の曜日に利用が少ないオフィスなどでは非常に便利で、より計画的なデバイス管理が可能になります。また、ログ関連の設定が一つにまとまったのも、管理コンソールがスッキリして分かりやすくなる良い変更点です。
ただし、既存の設定が自動的に移行される点には注意が必要です。特に再起動の設定は、意図しない曜日に設定が変わってしまう可能性もあるため、アップデートが適用されたら一度ご自身の管理コンソールを確認しておくことをおすすめします。
より詳しい内容については、以下の Google Workspace Updates をご確認ください。