Google は 2025 年 8 月 4 日(現地時間)、AI を活用した支援ツール「NotebookLM」を、すべての年齢の Google Workspace for Education ユーザーに提供を拡大したことを発表しました。
NotebookLM が教育機関向け全プランに正式提供
今回の発表により、Google Workspace for Education の Education Fundamentals、Standard、Plus の各エディションを利用しているすべての教育機関で NotebookLM が利用可能になります。
この機能はコアサービスとしてデフォルトで有効になっており、管理者は管理コンソールからユーザーごとに利用をオンまたはオフに設定できます。展開は 2025 年 8 月 4 日から順次開始され、1〜4 日で全てのユーザーが利用できるようになる予定です。
NotebookLM でできること
NotebookLM は、ユーザーがアップロードしたドキュメントに基づいて AI が思考をサポートするツールです。教育者や学生は、授業で使う資料やノートなどを NotebookLM に追加することで、以下のような機能を利用できます。
- 資料の要約と分析: 講義ノートや論文などの内容を AI が即座に要約し、理解を助けます。
- 学習コンテンツの生成: 指導案、ディスカッション用の質問、小テストなどを自動で作成します。
- 音声による学習: 生成した概要を音声で再生でき、移動中などの時間も有効活用できます。
NotebookLM は、Gemini API が利用可能な 180 以上の地域で、日本語を含む 35 以上の言語をサポートしています。ノートブックの共有は組織内に限定されており、ファイルごとに細かいアクセス権限の設定が可能です。
強固なデータ保護と規制への準拠
NotebookLM は Google Workspace for Education の利用規約の対象となり、エンタープライズグレードのデータ保護が適用されます。重要な点として、ユーザーのデータがレビューされたり、AI モデルのトレーニングに使用されたりすることはないと明記されています。
また、米国の FERPA (家族教育権およびプライバシー法) や COPPA (児童オンラインプライバシー保護法) といった業界規制への準拠もサポートしており、教育現場で安心して利用できる設計となっています。
まとめ
NotebookLM が全ての教育機関ユーザーに展開されたことで、より多くの教育者や学生が、安全な環境で AI の恩恵を受けられるようになります。資料の読解や教材作成といった作業の時間を短縮し、より本質的な学習や指導に集中できるようになることが期待されます。