Samsung の最新ソフトウェア One UI 8 で刷新された DeX モードでは、完全な全画面表示機能が削除されたかのように見えていましたが、実際には「イマーシブモード(没入型画面)」という隠された機能として存在することがわかりました。しかし、その有効化方法は非常に直感的ではありません。
One UI 8 における DeX の変更
One UI 8 の DeX は、従来のクラシック Dex から Android 16 のネイティブデスクトップモードをベースに再構築されました。これにより、Google の公式なデスクトップ環境との連携が強化される一方で、従来の DeX に搭載されていた一部のカスタム機能が利用できなくなりました。
特に、動画などを視聴する際にアプリのヘッダーやタスクバーが表示され続け、没入感のある全画面表示ができない点が問題視されていました。これは、One UI 7 のクラシック DeX では動画再生時に自動で非表示になっていたため、機能が削除されたとの見方が一般的でした。
隠された「イマーシブモード」の有効化手順
しかし、Reddit ユーザーの horgeluem 氏によって、この問題を解決する隠し機能「イマーシブモード」の存在が発見されました。このモードを有効にすると、アプリのヘッダーとタスクバーが非表示になる全画面表示が実現します。

報告されている有効化の手順は以下の通りです。
- まず、アプリウィンドウの最大化ボタンを左クリックして、アプリを画面いっぱいに表示します。
- 次に、同じ最大化ボタンを左クリックで長押しします。
- ドロップダウンメニューが表示され、「Immersive (イマーシブ)」、「Restore (元に戻す)」、「Resize (サイズ変更)」 の3つのオプションが現れます。
- 「Immersive」 を選択すると、ヘッダーとタスクバーが消え、完全な全画面表示になります。
まとめ
Samsung がなぜこの便利な機能を、視覚的なヒントのない長押しメニューの奥深くに隠したのかは不明です。この分かりにくさから、多くのユーザーは全画面機能が削除されたものと誤解していました。この仕様はユーザーフレンドリーとは言えず、今後のアップデートで、より直感的にアクセスできるよう改善されることが期待されます。
ひとまず、One UI 8 の新しい DeX モードでも、ひと手間かければ完全な全画面表示が可能であることがわかりました。現時点では日本国内向けのデバイスで One UI 8 安定版は展開されていませんが、今後アップデートを受け取って DeX を使う際には、試してみてはいかがでしょうか。