Samsung の Galaxy S25 シリーズでは Qualcomm の Snapdragon プロセッサのみを採用していますが、次期モデルとなる「Galaxy S26」シリーズは、自社製チップセット「Exynos 2600」の復活を計画をしていることが以前から報じられています。
今回、新たな情報によって、Samsung は Exynos 2600 をの復活の鍵として、長年の課題であった発熱問題に対する新たなアプローチを採用する可能性があることが明らかになりました。
Exynos 2600 にヒートシンク機能を追加
この情報は韓国の ETNews によるもので、Samsung は次世代のアプリケーションプロセッサ (AP) である「Exynos 2600」に、「ヒートパスブロック (HPB)」と呼ばれる新しい部品を搭載することを計画しているとしています。
この HPB は、ップから発生する熱を効率的に外部へ逃がすヒートシンクの役割を果たし、チップ温度の上昇を抑制する効果が期待されるようです。
報告によれば、従来の構造では AP の上に DRAM (メモリ) のみを配置していましたが、Exynos 2600 では DRAM と HPB を横に並べ、両方を AP の上に実装する新しいパッケージ構造を採用するとのことです。

高性能化に伴う発熱への対策
Samsung は HPB を追加することによって、Exynos 2600 の性能向上に伴う発熱量の増加を抑えるため、事前に対策を講じようとしていることを示唆しています。もちろん、これはあくまで予防的な措置である可能性もありますが、部品の追加は製造コストの増加に直結するため、Samsung が冷却強化の必要性を考えていることは自然です。
競合である Qualcomm の「Snapdragon 8 Elite for Galaxy」や MediaTek の「Dimensity 9400+」といったハイエンドチップは、CPU のクロック周波数を大幅に引き上げています。Samsung がこれらのチップと性能で渡り合うためには、効果的な熱管理技術が不可欠です。
なお、ご存知のようにチップの過度な発熱は、以下のような問題を引き起こす可能性があります。
- 長時間のゲームプレイなど、高負荷時のパフォーマンス低下
- ユーザーが不快に感じるほどの本体温度の上昇
- バッテリーへの負荷増加と劣化の促進
もし Galaxy S26 シリーズの一部モデルに Exynos 2600 が搭載されるのであれば、このヒートパスブロックが期待通りの冷却性能を発揮し、安定した動作が提供できるかが重要になります。
また、Qualcomm と MediaTek のどちらのチップセットも次世代チップでは、さらにパフォーマンスを引き上げる可能性が示唆されているため、そこに肩を並べるためには様々な方法が必要になることは想像に難しくありません。
まとめ
過去のモデルで指摘されてきた発熱問題に対し、Samsungがハードウェアレベルでの具体的な対策を講じようとしていることは、Exynos ブランドの信頼回復に向けた確実な改善と言えます。この方法が成功すれば、Galaxy S26 シリーズでは、Snapdragon 搭載モデルと遜色ないパフォーマンスを持つ Exynos 搭載モデルが登場するかもしれません。
出典: ETNews, Android Authority