Google Pixel、米国スマホ市場で4位に浮上。ただし背景に関税問題の影響も

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Google Pixel 9 Pro と Google Pixel 9 Pro Fold の背面の写真

調査会社 Canalys の最新レポートによると、Google Pixel が 2025 年第 2 四半期の米国スマートフォン市場において、出荷台数で第 4 位にランクインしました。前年比で出荷台数を伸ばす一方、このランキング変動の裏には、米国の関税政策を巡る業界全体の戦略的な動きが大きく影響しているようです。

目次

2025 年第 2 四半期 米国スマートフォン市場の動向

Canalys が報告した2025 年第 2 四半期(4月~6月)の米国スマートフォン市場のシェアと出荷台数は以下の通りです。Google は TCL を抜き、4 位に浮上しました。また、Samsung が Galaxy A シリーズを中心にシェアを伸ばした一方、Apple は出荷台数を減らしています。

  1. 1位 Apple: シェア 49% (1,330 万台 / 前年同期比 11% 減)
  2. 2位 Samsung: シェア 31% (830 万台 / 前年同期比 38% 増)
  3. 3位 Motorola: シェア 12% (320 万台 / 前年同期比 2% 増)
  4. 4位 Google: シェア 3% (約 80 万台 / 前年同期比 13% 増)
  5. 5位 TCL: シェア 3% (約 70 万台 / 前年同期比 23% 減)

なお、Google と TCL はシェア率を四捨五入しているため同率ですが、出荷台数で Google が上回っています。

ランキング変動の裏側:関税リスクとサプライチェーンの変化

今回の出荷台数の増減は、単純な消費者需要だけでなく、米国の不安定な関税政策に対するメーカー各社の対応が大きく影響しています。

Apple は第 1 四半期に大規模な在庫確保を行ったため第 2 四半期の出荷が減少し、逆に Samsung は第 2 四半期に在庫を積み増したことで出荷台数が大幅に増加しました。このため、出荷台数の数字が必ずしも実売の人気を直接反映しているわけではない点に注意が必要です。

また、関税リスクを避けるため、生産拠点を中国からインドへ移す動きが加速しています。米国向けスマートフォンのうちインド製が占める割合は、1 年前の 13% から 44% へと急増しました。

まとめと今後の展望

Google Pixel が米国市場で4位の座を獲得したことは事実ですが、その背景には関税問題に対応するための業界全体の在庫戦略が影響しています。

Google は 8 月に次期モデル「Pixel 10」シリーズの発売を控えており、この新製品が市場にどう受け入れられるかが、今後のシェアを維持・拡大する上で重要な鍵となります。昨年の Pixel 9 シリーズは米国では四半期として過去最高の売上を記録しており、Pixel 10 にも大きな期待が寄せられます。

しかし、トップ 3 社で市場の 90% 以上を占める米国市場での競争は依然として厳しく、Google の今後の動向が注目されます。

出典: Canalys, 9to5Google, Android Authority

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Technical Writer

月間平均130万PVの当サイトを8年以上運営している 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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