Google は、ドキュメント作成ツール「Google ドキュメント」に、AI を活用した新しい文章作成支援機能を導入することを発表しました。この機能は「ソースに基づいた文書作成サポート (source-grounded writing help)」と呼ばれるもので、ユーザーが指定した参照資料のみに基づいて Gemini が文章作成をサポートします。
これまで、レポートや提案書などの作成時に、関連情報が複数の資料やデータ、ドキュメントに散在している場合、それらを切り替えながら作業する必要がありました。新機能により、こうした煩雑さから解放され、より執筆作業に集中できるようになります。
この機能の主な特長
今回 Google ドキュメントに導入される新機能の主な特長は、次のとおりです。
- 参照資料をドキュメントに直接リンク: ユーザーは、作成中の Google ドキュメントに、関連するプレゼンテーション資料 (Google スライドなど)、データ、レポートといった各種ドキュメントを直接リンクすることができます
- Gemini がリンクされた情報のみを活用: Gemini は、リンクされたこれらの参照資料に含まれる情報のみを抽出し、それに基づいて文章の提案や校正を行います。これにより、提案内容が信頼できる情報源に限定され、より焦点の定まった、精度の高い文章作成が可能になります
- 推測やタブ切り替えは不要に: 必要なコンテキストが明確になるため、AI が不確かな情報に基づいて提案を行ったり、ユーザー自身が複数のタブやウィンドウを切り替えて情報を確認したりする手間が省けます
これらの機能の導入より、とくに関連するデータや過去の報告書を参照したり、複数の論文や実験データのサマリーを作成する場合、事業計画など既存の情報をベースにしたい場合など、ユーザーが情報収集や整理にかかる時間を大幅に削減し、より精度の高い情報と本質的な内容の検討・推敲に時間を割けるようになります。
この新機能は、来四半期に一般提供が開始される予定です。
まとめ
Google ドキュメントに新たに搭載される「ソースに基づいた文書作成サポート」機能は、Gemini がユーザーの指定した信頼できる情報源のみを参照することで、文章作成の効率と質を大きく向上させることが期待できます。日々のドキュメント作成業務において、よりスムーズで確実な作業ができるようになると思われます。