Pixel スマートフォンに搭載されている「充電上限を 80% に制限する」機能について、一部ユーザーから「バッテリーの減りが早くなった」との報告が相次いでいます。
現状では、実際にどの程度影響が出ているかは定かではありませんが、バッテリー保護のための機能が、意図しない結果を招いている可能性が考えられます。
一部の Pixel 10 で「バッテリーの消費が早くなる」現象
この機能は、2024 年末に Android 15 QPR1 および Pixel Feature Drop とともに導入されたもので、Pixel 本体の充電量を最大 80% に抑えることで、リチウムイオン電池の劣化を防ぐ目的があります。
導入から 10 か月が経過した現在、Pixel 10 Pro などで「80% 制限を有効にすると、逆に電池持ちが悪化する」という報告が Reddit で複数確認されています。同じ使用状況でも、100% まで充電した場合よりも最大 30% ほど持ちが短くなるケースがあるとのことです。

あるユーザーは、制限を解除してフル充電したところバッテリー持ちが劇的に改善したと報告しており、他のユーザーも同様の傾向を指摘しています。

システムが充電レベルを正しく管理できておらず、実際には 50〜60% 程度で充電が止まっている可能性もあると推測されています。
バックグラウンド動作が影響か
また、一部では Google アプリがバックグラウンドで長時間動作し、バッテリー消耗を引き起こしている事例も報告されています。
キャッシュを削除して制限を解除したところ、電池持ちが改善したという報告もあり、単純な充電制御以外の要因が関係している可能性もあります。
現時点では、80% 制限と「アダプティブ充電」や電力管理アルゴリズムの整合性に問題があるとの見方が強まっています。
まとめ
80% 充電制限は理論的には有効な仕組みですが、現時点では一部の環境で逆効果になる可能性があります。Google からこの問題に関するコメントなどはなく、どの程度のユーザーに影響があるかも不明です。
実際に筆者 Pixel 10 Pro を使用していますが、報告のとおり「充電上限 80%」の設定をオンにしておくと、バッテリー減りが通常よりも早いと感じることはあります。
もし電池の減りが早いと感じた場合は、いったん制限をオフにしてフル充電を試し、アプリのバックグラウンド動作なども確認してみてください。
なお、一部の Pixel デバイスでは 2025 年 9 月のアップデート以降、この「充電上限 80%」が正しく機能していないという報告も多数寄せられており、こちらの問題もまだ継続中と見られます。
出典: PiunikaWeb