Google は、最新の ChromeOS のアップデート後、一部の Chromebook から Google Play ストアとすべての Android アプリが消えてしまう問題が発生していることを公式に認めました。
Reddit やヘルプコミュニティでユーザーからの報告が相次いだことを受け、Google は「この問題の迅速な解決に取り組んでいる」と述べています。
2025 年 8 月 2 日 更新: Google からこの問題の原因の説明と、一時的な回避策が紹介されました。方法については当記事の後半に追記しています。
一部の Lenovo 製 Chromebook で問題が発生
今週初めから、Google の公式ヘルプコミュニティや Reddit などにおいて、複数のユーザーから Chromebook を再起動またはアップデート後に Play ストアのアイコンやインストール済みアプリがすべて消えてしまったことが報告されていました。この問題は特に、Lenovo 100e、300e、IdeaPad S330 といったデバイスのユーザーが多いようです。
報告された問題の多くは、コードネームが「hana」で共通する 2019 年頃の Lenovo 製デバイスで発生しています。影響を受けたデバイスは、安定版チャネルのビルド 16295.54.0 を実行しており、Android アプリを実行するためのランタイム (ARC) が無効化され、再度有効にするための設定項目も見当たらない状態となっています。

この問題については、IssueTracker でも確認されています。
Google の対応と現在の対処法
当初、一部のユーザーは、古い Chromebook のセキュリティを維持する代わりに Android サポートを終了する、Google の新しい有料延長アップデートプログラムに誤って同意してしまったのではないかと懸念していました。
しかし、Google はこの問題をバグであると明言し、延長アップデートプログラムとは無関係であると明らかにしました。Chromebook コミュニティマネージャーは Reddit と公式フォーラムで、「この問題は、ごく一部のユーザー、一握りのモデルで発生しています」と説明しています。

現時点で Google が公式に推奨している唯一の対処法は、キーボードで Alt + Shift + i を押してフィードバックツールを開き、ハッシュタグ #hanaextended を含めて報告することです。これにより、技術者がログから関連する報告を特定しやすくなります。
なお、デバイスの初期化 (Powerwash) を行ってもアプリは復元されず、ウェブ版の Play ストアにアクセスしても、デバイス上には存在しないソフトウェアが「インストール済み」と表示されるだけです。
いずれにしても現時点ではユーザー側で対応できることはなく、Google が修正をリリースするまで待つしかありません。Google は修正パッチがいつ提供されるかについて明らかにしていませんが、問題を公式に認めたことで、修正も提供される予定です。今後の進展があり次第、改めてお伝えします。
【更新】Google から一時的の対応策が共有
この記事を投稿してから数時間後に、Google がコミュニティに一時的な回避策を共有しました。
投稿によると、「USB リカバリ」を使用して該当の Chromebook をバージョン 137 に復元し、復元した後に表示される「拡張アップデート」を [キャンセル] するか、通知を閉じることで Play ストアが削除されずに済むとしています。
この問題が解消されるまでに、どうしても Play ストアや Android アプリを使わなければならないユーザーは、復元を試してみる価値はあると思います。しかし、初期化することに変わりはないため、ローカルに保存しているデータなどは必ずバックアップしたり Google ドライブに移動させるなどの対応をしてください。
