Google は、スマートスピーカーとスマートディスプレイに搭載されている Google アシスタントを、Gemini にアップデートすることを正式に発表しました。
この Gemini for Home のアップデートは、2016 年に発売された初代 Google Home を含む、過去 10 年間にリリースされたほぼすべてのデバイスが対象となります。
Gemini による、自然な対話と指示
スピーカーやディスプレイに Gemini が搭載されることで、大規模言語モデル (LLM) を活用した、より自然な対話が可能になります。
これまでは特定の言い方でコマンドを話す必要がありましたが、Gemini では様々な表現が理解されます。また、一連の会話の中で文脈が維持されるため、途中で質問内容を変えても意図を汲み取ることが可能です。
音声による操作性が向上するだけでなく、コマンドの応答もより安定することが期待されます。
さらに、Gemini には 10 種類の新しい音声オプションが用意されています。これらは人間らしい自然な間や抑揚が特徴で、従来のロボット的な音声から大きく改善されています。
Gemini のサポート対象デバイス
Gemini は、2025 年 10 月末から以下の Google デバイスでアーリーアクセスとして提供が開始される予定です。日本では Gemini の高度な機能は 2026 年初頭のリリースが予定されています。
スマートスピーカー
- Google Home (2016)
- Google Home Mini (2017)
- Google Home Max (2017)
- Nest Mini (2019)
- Nest Wifi point (2019)
- Nest Audio (2020)
- Google Home Speaker (2026)
スマートディスプレイ
- Nest Hub (2018)
- Nest Hub Max (2019)
- Nest Hub (第2世代, 2021)
スマートディスプレイでは、Gemini や後述する Gemini Live との対話時に新しいインターフェースが表示されますが、それ以外の画面は既存のデザインが維持されます。
Gemini Live は新モデルと有料プランが必要
より高度な機能として、「Gemini Live」も提供されます。これは「Hey Google, let’s chat (Ok Google、話をしよう)」と話しかけることで、ホットワードを都度言う必要がなくなる連続会話モードに切り替わり、リアルタイムでの対話が可能になります。
ただし、Gemini Live の利用には、以下のデバイスと「Google Home Premium」サブスクリプションへの加入が必要です。
- Nest Audio
- Nest Hub Max
- Nest Hub (第2世代)
- Google Home Speaker (近日発売)
この機能は、日本では 2026 年初頭に提供予定となっています。
まとめ
今回のアップデートにより、初代 Google Home のような旧モデルのデバイスでも、最新の AI 技術である Gemini の基本機能を利用できるようになります。
一方で、Gemini Live のような先進的な機能は、比較的新しいデバイスと有料プランに限定されるため、すべてのユーザーが利用できるわけではない点に注意が必要です。