Google は 2025 年 12 月 2 日(米国時間)、Chrome ブラウザの安定版(Stable)チャンネル向けに最新の Chrome 143 へのメジャーアップデートをリリースしました。
今回のアップデートは、安定性の向上と複数の修正を含むもので、すべてのユーザーにアップデートの適用が推奨されます。配信は今後数日から数週間かけて順次展開される予定です。
デスクトップ版では、Windows/Mac は 143.0.7499.40/.41、Linux は 143.0.7499.40 に更新され、安定性の向上と複数のセキュリティ修正が含まれています。配信は今後数日から数週間かけて段階的に行われます。
アップデートの詳細
今回の安定版リリースにより、デスクトップ向けおよび Android / iOS 向け Chrome は次のバージョンに更新されます。
- Windows / Mac:143.0.7499.40/.41
- Linux:143.0.7499.40
- Android:143.0.7499.52
- iOS:143.0.7499.92
モバイル版には安定性やパフォーマンスの改善が含まれ、特記がない限り、Android 版にはデスクトップ版と同じセキュリティ修正が反映されます。
変更点の完全なリストは公式の変更ログから確認できます。Chrome 143 に含まれる新機能や大規模な取り組みについては、今後 Chrome および Chromium の公式ブログで詳細が公開される見込みです。
修正されたセキュリティ脆弱性
今回のアップデートでは、外部研究者の報告を含む 13 件の脆弱性修正が実施されています。深刻度「High」に分類されるものが複数含まれており、早めの適用が推奨されます。
- High
- CVE-2025-13630:Type Confusion in V8
- CVE-2025-13631:Inappropriate implementation in Google Updater
- CVE-2025-13632:Inappropriate implementation in DevTools
- CVE-2025-13633:Use after free in Digital Credentials
- Medium
- CVE-2025-13634:Inappropriate implementation in Downloads
- CVE-2025-13720:Bad cast in Loader
- CVE-2025-13721:Race in v8
- Low
- CVE-2025-13635:Inappropriate implementation in Downloads
- CVE-2025-13636:Inappropriate implementation in Split View
- CVE-2025-13637:Inappropriate implementation in Downloads
- CVE-2025-13638:Use after free in Media Stream
- CVE-2025-13639:Inappropriate implementation in WebRTC
- CVE-2025-13640:Inappropriate implementation in Passwords
Google は、修正版が広く展開されるまで詳細情報の公開を制限しており、悪用リスクの低減を図っています。
まとめ
Chrome 143 のリリースは、デスクトップ・Android・iOS のいずれのユーザーにとっても重要なアップデートです。
複数のセキュリティ修正が含まれているため、特に安全性確保の観点からも、利用可能になり次第アップデートの適用を推奨します。
新機能や大規模な変更については、今後 Google から追加の情報が公開される見込みです。
なお、管理者向けの Chrome 143 の変更点は以下の記事をご覧ください。
出典: Chrome Releases


