Google が 2025 年 11 月版の「Gemini Drop」を公開し、Gemini アプリを中心に多数の新機能と改善を発表しました。
今回のアップデートでは、最新モデル「Gemini 3」による推論性能の向上や、Nano Banana Pro と Veo 3.1 を活用した画像・動画生成の強化、そしてタスクを自動で処理する新しい「Gemini Agent」の提供開始など、日常利用からクリエイティブワークまで幅広く役立つ内容が含まれています。
Gemini 3 がアプリに展開。推論・表現力が大きく向上
まず大きな更新となるのが、Gemini アプリで利用できるモデルが Gemini 3 へとアップグレードされた点です。
推論の正確性や複雑な指示の理解が向上したほか、Google が紹介している「vibe coding (バイブコーディング)」の表現力も飛躍しています。アプリの UI も一部刷新され、より分かりやすく扱いやすい構成になりました。
また、実験的機能として新たなエージェント(agent)が追加されており、日常の検索・生成を超えた幅広いタスク支援が期待される段階になっています。
Nano Banana Pro で画像生成がさらに柔軟に。ブレンド・ポスター制作・図表生成に対応
画像生成モデルの「Nano Banana Pro」が Gemini アプリでも利用可能になりました。
これにより、複数画像のブレンドをはじめ、ポスターやインフォグラフィックの生成、構造図やレイアウト図の制作など、実用的なクリエイティブ用途が強化されています。
生成した画像は各種 SNS に合わせて簡単にサイズ変更できるため、ビジネス用途やプレゼン資料づくりにも活用しやすくなりました。
Veo 3.1 で動画生成も進化。複数の参照画像で細かくコントロール可能に
動画生成モデル「Veo 3.1」では、複数の参照画像を指定し、キャラクターの外見やスタイル、シーン構成などをより精密に反映した動画を生成できるようになりました。
これまでより表現のブレが少なく、短い動画でも一貫したトーンで描ける点が特徴です。Gemini アプリから直接利用できるため、SNS動画やプレゼン資料などの作成にも応用できます。
日常のタスク処理を任せられる「Gemini Agent」が登場
新たに Gemini Agent の提供が開始されました。
これはカレンダーの予約確認からレンタカー探しまで、日常の細かな調べ物や事務的作業を代行してくれる機能で、ユーザーが本来行いたい作業に集中できるよう支援します。
今後、どの範囲まで自動化できるのかが注目されるポイントで、日本での利用可否や展開時期は現時点で不明です。
Gemini Live がより柔軟に。スピードやトーン切り替え、日本語でも自然な対話へ
Gemini アプリの対話モード「Gemini Live」では、話すスピードやトーンの変更、キャラクターの演じ分けなど、対話の条件を調整できる機能が追加されました。学習用途からプレゼン練習など、用途に合わせて柔軟に利用できます。
現時点での日本語での利用範囲は未確認ですが、提供が開始されれば音声対話での活用幅は大きく広がります。
米国の大学生向けに Google AI Pro を 1 年間無料提供
Gemini 3 を含む Google AI の上位機能を利用できる Google AI Pro について、米国の大学生へ 1 年間無料で提供されることも発表されています。
なお、教育分野では Gemini in Classroom の展開が進んでいます。
まとめ
2025 年 11 月版の Gemini Drop は、モデルの強化から画像・動画生成、エージェント機能まで、Gemini アプリを中心に AI 活用の幅を大きく広げるアップデートとなりました。
特に Nano Banana Pro や Veo 3.1 の統合により、日常利用からプロフェッショナル向けの制作まで幅広く対応できるようになっています。
Gemini Drop の詳細は、Google が公開している公式動画および Gemini Drops Hub で確認できます。
- 過去の Gemini Drop :
出典: Google Blog


