Google は、Chrome の「新しいタブページ (New Tab Page, NTP)」にある従来の検索ボックスを廃止し、新たに「Realbox Next」と呼ばれるデザインのテストを行っています。
この変更は、生成 AI の Gemini や AI モードの導入に続くもので、検索機能を情報収集や計画、学習などに活用しやすくすることを目的としているとみられます。
「Tall」と「Compact」の 2 種類のレイアウトを用意
新しい Realbox Next は、「Tall」と「Compact」の 2 種類のレイアウトが用意されます。
縦長の「Tall」では、検索ボックスに「トピックを調べる」というラベルと「ギャラリー」と「ファイルを添付」アイコンが表示されます。

このレイアウトは、Gemini アプリのテキストフィールドに似た組み合わせです。
一方、「Compact」は従来の検索ボックスに近いデザインですが、検索ボックス内のラベルが「Google に質問」へと変更されています。

検索ボックスの役割を拡張
Realbox Next は、従来のシンプルな検索ボックスから進化し、ユーザーがブラウザを開いた直後に何かを始めやすくするための設計となっています。
これにより、新しいタブページがただの検索起点ではなく、情報収集や行動のきっかけになることを目指していると考えられます。
現時点では Chrome フラグから有効化が必要
この変更はまだすべてのユーザーに展開されておらず、Chrome の「NTP Realbox Next」というフラグ(実験的機能)を手動で有効にすることで利用可能となっています。
フラグ ( chrome://flags#ntp-realbox-next )を有効にすると、Tall または Compact のどちらかのレイアウトを選択でき、macOS、Windows、Linux、ChromeOS など複数のプラットフォームで利用できます。
なお、HelenTech で確認したところ ChromeOS 安定版 (140.0.7339.229) では同フラグは表示されませんでした。
その他の Chrome テスト機能
Realbox Next のほかにも、Chrome では以下の新機能が試験的に導入されています。
- Google レンズによる動画の出典情報表示
- タブグループ作成オプションのメニュー追加
- Picture-in-Picture (PiP) ウィンドウを画面録画から除外する機能
- リーダーモードに 4 種類の新テーマを追加
これらの変更は、検索や閲覧時の利便性の向上に加え、プライバシー保護やユーザーインターフェースの改善にもつながるものと見られます。