Samsung One UI 8.5、Android 16 QPR2 ベースで新機能を Pixel 並みに早期提供へ

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Galaxy S26 シリーズでのリリースが期待される Samsung の次期大型アップデート One UI 8.5 は、これまで多くのメーカーが見送ってきた Android の四半期アップデート (QPR) をベースになることが報じられました。

これにより、Galaxy ユーザーも Pixel ユーザーから大きく遅れずに、新機能やセキュリティなどを利用できるようになることが期待されます。

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One UI 8.5 は Android 16 QPR2 がベースに

SammuGuru がリークされた One UI 8.5 のビルドを分析したところ、ソフトウェアの SDK バージョンは「36.1」、ビルド ID プレフィックスは「BP4A」でした。

これらの値は、Android 16 の 2 回目の四半期プラットフォームリリース (Android 16 QPR2) に対応するものです。

なお、One UI 8 が Android 16 の初期安定版をベースにしていました。

QPR (四半期プラットフォームリリース) とは?

QPR (Quarterly Platform Release) とは、Google が Android のメジャーアップデートの合間に年 4 回リリースする機能改善アップデートのことです。これにより、新しい機能や API が年間を通じて提供されます。

しかし、Google を除くほとんどのスマートフォンメーカー (OEM) は、開発の手間を省くため、年 1 回のメジャーアップデートのみに対応し、QPR の適用は見送るのが一般的でした。

なぜ QPR2 ベースであることが重要なのか

従来、メーカーが QPR をスキップすることにより、ユーザーは Google が発表した新機能を次のメジャーアップデートまで 1 年近く待たなければならない状況がありました。

例えば、Google が Android 15 の最初の QPR で導入した「ID チェック」機能は、デバイスのパスコードを知っている第三者による不正操作を防ぐ強力な盗難対策ですが、多くのデバイスで利用可能になるのは Android 16 のアップデートを待つ必要がありました。

しかし、Samsung が One UI 8.5 で QPR2 を採用することになれば、Galaxy ユーザーは Google の Pixel デバイスとほぼ同じタイミングで、Android プラットフォームの最新機能やセキュリティ強化の恩恵を受けられるようになります。

つまり、これまで Pixel シリーズで最新 OS と機能をいち早く使うことができるという環境に、Samsung が追いつくことになります。

Samsung のアップデート戦略の変化

Samsung はこれまでも、QPR の一部機能を独自に先行して取り込むことがありました。しかし、QPR 自体をベースにアップデートを構築するのは、折りたたみデバイス向けに限定的にリリースされた Android 12L 以来となります。

Samsung は、OS のコア部分を共通化することでメーカーのアップデート開発を効率化する仕組みである Google の Trunk Stable モデルを採用し、アップデートを早めていることも踏まえると、今後は Google のリリースサイクルにさらに密接に連携していく可能性があります。

これにより、ユーザーだけでなく開発者も、新しい API を Galaxy デバイスで早期に活用できるようになります。

One UI 8.5 で期待される Android の新機能

Android 16 QPR2 Beta 1 および Beta 2 でこれまでに発表された内容に基づくと、以下の機能が One UI 8.5 に搭載される可能性があります。

UI、システムエクスペリエンス、ユーザー補助

  • 拡張ダークテーマ
  • アイコンテーマの強制適用
  • ロック画面ウィジェットのサポート
  • Health Connect でのネイティブな歩数計測
  • 外部ディスプレイ設定の新しい「ユニバーサルカーソル」オプション

プライバシー&セキュリティ

  • USB 経由の高度な保護サポート
  • ローカルでのペアレンタルコントロール
  • スマートフォンの盗難防止機能の強化 (トグルの追加)
  • より多くのアプリに対応する「ID チェック」の拡張

開発者向け機能

  • Linuxターミナルでのグラフィカルアプリのサポート
  • ウィジェットエンゲージメント指標
  • 16KB ページサイズ互換性に関する早期警告
  • 強化されたプロファイリング
  • より堅牢なマルチディスプレイテスト

もちろん、Samsung がこれらの新機能をすべて採用するとは限りません。

特に、アイコンテーマやロック画面ウィジェットのように、すでに One UI 独自の機能を実装している部分については、採用を見送る可能性も考えられます。

まとめ

One UI 8.5 が Android 16 QPR2 をベースに開発されていることにより、Android の新機能やセキュリティアップデートがこれまで以上に早く Galaxy ユーザーに提供されることが期待されます。

Galaxy S26 シリーズは来年初頭に発表されると見込まれ、One UI 8.5 とあわせての発表に期待です。

出典: Android Authority

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著者情報

HelenTech の運営をしている 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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