Google が Pixel 10 シリーズを発売してからまだ日が浅いですが、早くも次期モデルとなる Pixel 11 シリーズに関する新たな情報がリークされました。
今回、Mystic Leaks によれば、Pixel 11 シリーズに搭載される次期プロセッサ「Tensor G6」において、Samsung 製ではなく MediaTek 製の 5G モデムの採用をテストしている可能性があるようです。
モデムは、スマートフォンの通信性能やバッテリー消費に直結する重要な部品であり、この変更が実現すれば、Pixel スマートフォンのパフォーマンスに変化が見られるかもしれません。
MediaTek 製モデム「M90」をテストか
リークされた情報によると、Google は Pixel 11 シリーズおよび Tensor G6 向けに MediaTek 製の「M90」モデムの初期内部テストを実施していると見られます。
このリークでは、ベースバンドのバージョンが「a900a」、ブートローダーが「spacecraft」(Pixel 10は「deepspace」)であることを示すコマンドラインのスクリーンショットも示唆されています。

過去に Pixel 10 シリーズでも MediaTek 製モデムを採用するとの噂がありましたが、最終的には Samsung 製の Exynos 5400i が引き続き搭載されました。
そのため、今回の情報もまだ確定ではありませんが、Google が Samsung 以外のサプライヤーを検討している可能性を示しています。
MediaTek M90 モデムの性能
MediaTek が 2025 年 2 月の MWC で発表した M90 5G モデムは、以下のような特徴を持っています。
- 最大12Gbpsのピークダウンリンク
- デュアル5G SIMのデュアルアクティブ対応
- AIを活用した電力効率とデバイスパフォーマンスの向上
- 衛星通信のサポート
MediaTek は、M90 モデムが現行の Exynos 5400i と比較して平均消費電力を 18% 削減できると主張しています。
Pixel 9 および Pixel 10 では Exynos 5400i を搭載することで過去のモデルで見られた発熱問題が改善されていますが、モデムの変更によってさらなる電力効率の向上が期待されます。
まとめ
今回のモデム変更の噂は、Google がプロセッサ製造において Samsung への依存度を下げ、TSMC への移行を進めているという流れの中にあるものです。
モデムのサプライヤー変更も、Samsung への依存度を減らす動きであると考えられます。
ただし、現時点では開発の初期段階にあると思われ、必ずしもこの変更が反映されるかは分かりません。しかし、Google がモデムの変更を検討していることは事実であり、今後の情報に期待です。
なお、Tensor G6 のコードネームは「Malibu」と報じられており、製造プロセスについては TSMC の N3P プロセス、あるいは最新の 2nm プロセスを採用するとの噂も出ています。