Chromebook の充電上限 80% 制限、ユーザー設定を ChromeOS 140 で有効にする方法

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Google は今後リリースする ChromeOS 143 にて、Chromebook の充電上限を 80% に制限するユーザー向けの設定を追加する予定です。

今回、最新の安定版となる ChromeOS 140 で HelenTech が調査したところ、フラグを利用することでこの機能を有効にすることができました。

この記事では、ユーザーが Chromebook の充電上限を 80% に制限できる機能を有効にする方法を紹介します。

目次

Chromebook の充電上限を 80% に制限する機能

この機能は、Pixel などの Android スマートフォンでもお馴染みとなっている、バッテリー寿命を延ばすための設定の一つです。

ChromeOS では、ChromeOS 135 から管理者のみが設定できる機能として提供が開始されましたが、現状ではユーザー側から設定の変更をすることができませんでした。

しかし、Google が ChromeOS 140 の管理者向けリリースノートを公開した際に、今後の変更点として、ChromeOS 143 で Chromebook の充電上限を 80% に制限するユーザー設定を導入することを明らかにしました。

今回、ChromeOS 140 安定版がリリースされたことで新しいフラグが追加され、まだ正式に展開されているわけではありませんが、機能を利用することが可能になりました。

充電上限を 80% に設定するユーザー設定を有効にする方法

以下の手順で、ChromeOS 140 で追加されたフラグを有効にすることで、充電上限を変更するユーザー設定を表示させることができます。

  1. Chrome ブラウザを立ち上げ、アドレスバー に chrome://flags と入力し、「Experiments」 ページを開きます。
  2. 同ページの検索ボックスで、「ChromeOS Battery Charge Limit」 または battery-charge-limit で検索・有効(Enable)にします。
  3. 有効後、指示に従ってデバイスを再起動します。
ChromeOS 140 の「ChromeOS Battery Charge Limit」フラグのスクリーンショット
ChromeOS 140 の「ChromeOS Battery Charge Limit」フラグ

再起動後、Chromebook の [設定] アプリを開き、[システム環境] > [電源] のページに移動すると、従来は「アダプティブ充電」として表示されていた項目が「Optimized charging」という項目に置き換わっています。

ChromeOS 140 でフラグを有効にすることで追加された、Chromebook の [システム環境設定] > [電源] にある [Optimized charging] 設定のスクリーンショット
Chromebook の [システム環境設定] > [電源] にある [Optimized charging] 設定

この項目の右側にある [Change] ボタンをクリックすると、「Optimized charging」 のポップアップが開き、[アダプティブ充電] または [Charge limit (充電制限)] を選択することができます。

  • アダプティブ充電: バッテリーを 80% 前後に保つことでバッテリー寿命を延ばします。電源から取り外すいつもの頃合いでバッテリーが完全に充電されます。
  • Charge limit (充電制限): バッテリーの最大充電上限を 80% に制限し、バッテリー寿命を延ばします。
Optimized charging 設定のポップアップのスクリーンショット
Optimized charging 設定のポップアップ

また、[Charge limit (充電制限)] を有効にすると、電源接続時に画面右下のバッテリーアイコンに小さな盾形のアイコンが表示されます。

充電上限を設定すると表示されるバッテリーアイコンの小さな盾形アイコンのスクリーンショット
充電上限を設定すると表示されるバッテリーアイコンの小さな盾形アイコン

このアイコンは Pixel スマートフォンでも同様に表示されるもので、有効になっている間は充電が 80% で停止します。

なお、実際に HelenTech でもこの機能を有効にしてみたものの、記事執筆時点ではこの機能が実際に正しく動作するかどうかは確認できていません。

まとめ

外部モニターに接続しっぱなしなど、Chromebook を長時間電源に接続して使用するユーザーにとって、バッテリーの劣化を抑制できる便利な機能が、実験的ながらもついに利用可能になりました。

特に、これまで管理対象デバイスでしか利用できなかった機能が、一般ユーザーにも解放される点は大きな進歩と言えます。

すでにフラグとして利用可能になっていることから、ChromeOS 143 での正式な機能展開が期待されます。

ただし、これはあくまで実験的な機能であるため、将来のアップデートで挙動が変更されたり、機能が削除されたりする可能性もあることに注意してください。

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著者情報

HelenTech の運営をしている 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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