VPN サービスの NordVPN が、Windows 向けアプリのアップデートにより、サーバー選択に利用されていた地図機能を削除しました。
この変更でサーバー選択はドロップダウンメニューと国リスト形式に置き換えられましたが、一部のユーザーからは「大きなダウングレード」として不満の声が上がっています。
Windows アプリから地図機能が削除
これまでの NordVPN の Windows アプリでは、世界地図上から視覚的にサーバーの場所を選び、クリック一つで接続できる地図機能が特徴でした。
しかし、先週から展開されている新しいアップデートでこの機能が廃止され、ドロップダウンメニューと国リストによる選択方式に変更されました。

新しいインターフェースでは、アプリ上部に小さな地図が表示されますが、これは現在の接続状況を示すだけで、サーバーを選択する機能はありません。
ユーザーからは「大きなダウングレード」との声
この変更に対し、Reddit の NordVPN コミュニティでは一部のユーザーが不満を表明しています。
特に、これまで地図上で一目で確認できた国ごとの接続可能な都市が表示されなくなり、特定の都市サーバーに接続するためには検索するか、数百の選択肢がある長いリストをスクロールする必要がある点が指摘されています。
ストリーミングサービスの地域制限回避やビジネス目的で頻繁にサーバーを切り替えるユーザーにとって、この変更は作業効率を著しく低下させるものと受け止められています。
あるユーザーは「これはメジャーなダウングレードであり、他の VPN を探すことを考えなければならない」と投稿しており、ProtonVPN や ExpressVPN といった代替サービスを検討する声も複数見られます。
他の機能削減も影響か
NordVPN は最近、パワーユーザーから支持されていたメッシュネットワーク機能も廃止しています。
今回、NordVPN は地図機能の削除理由について公式な声明を発表していませんが、カスタマーサービスは変更の事実を認めています。しかし、ユーザーのフィードバックを受けて機能を元に戻すかどうかは明らかにしていません。
まとめ
今回のアップデートにより、NordVPN の Windows アプリは特徴的だった直感的な操作性を失い、一部のユーザーから利便性が損なわれる結果となりました。
今後のユーザーからのフィードバックを受けて、NordVPN が機能の再実装を検討するかはまだ分かりません。
とはいえ、筆者のように特定の地域を選択せず常に最速のサーバーに接続するだけの場合は、特に影響を感じません。
また、Chromebook で利用できる Android アプリ版 NordVPN では、地図機能はまだ使えるため、大きな問題はないように思います。