YouTube が一部のショート動画に対し、クリエイターの同意なしに画質を自動向上させる実験を行っていることがわかりました。
この処理によって意図しない見た目に変更された動画もあり、クリエイターからは懸念の声が上がっています。
ショート動画で発生している不自然な高画質化
現在、一部の YouTube ショート動画で「油絵のようなエフェクトがかかっている」、「不自然な美肌フィルターのようだ」といった、意図しない画質変更の報告が相次いでいます。
この現象について YouTube は、「伝統的な機械学習を用いて、動画のぼかしやノイズを除去し、鮮明度を向上させる実験」であると説明しています。しかし、意図を持って特定の画質で撮影しているクリエイターにとっては、作品の雰囲気が変わってしまうという事態が起きています。
クリエイターが懸念する問題点
この実験は、主に以下の点でクリエイターから問題視されています。
第一に、クリエイターへの通知や同意なしに、自動的に処理が適用されている点です。自身のコンテンツが知らないうちに変更されている状況に、多くのクリエイターが戸惑っています。
第二に、この自動処理を無効にするオプションが提供されていないことです。例えば、意図的にレトロな雰囲気で撮影した動画も、この処理によって現代的なクリアな映像に改変されてしまい、クリエイターの創作意図が損なわれる可能性があります。
まとめ
YouTube による動画の品質向上実験は、一部のクリエイターにとっては創作の自由を脅かしかねない問題となっています。
今後は、クリエイターが自身の作品に対して処理を適用するかどうかを選択できる、オプトインまたはオプトアウトの機能を提供することが求められます。