NVIDIA、GeForce NOW が RTX 5080 クラスの性能へ。Chromebook でも快適なプレイを期待

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NVIDIA は 2025 年 8 月 18 日、クラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」に最新の NVIDIA Blackwell アーキテクチャを導入することを発表しました。

このアップグレードにより、GeForce RTX 5080 クラスの GPU パフォーマンスをクラウド経由で提供し、最大 5K 解像度、120fps でのストリーミングや、AI を活用した新機能が利用可能になります。

さらに、新しい「Install-to-Play」機能によってゲームライブラリは 4,500 タイトル以上に増え、AAA タイトルのクラウド対応も拡充されます。

目次

GeForce NOW史上最大のアップグレード

NVIDIA の創業者兼 CEO であるジェンスン・フアン氏は、「Blackwell の導入はクラウドゲーミングにおける史上最大の飛躍です」とコメントしています。

このアップグレードによる性能向上は以下のとおりです。

  • RTX 5080 クラスのパフォーマンス: 62 TFLOPS の演算性能と 48GB のフレームバッファを備え、PlayStation 5 Pro の 3 倍以上の性能を発揮します。
  • DLSS 4 のサポート: 最大 5K 解像度・120fps でのストリーミングを実現します。
  • 超高速フレームレートと低遅延: 1080p/360fps のストリーミングに対応し、NVIDIA Reflex によりクリック応答時間は30ミリ秒以下を達成します。

これらの性能は、AMD の最新「Zen 5」CPU や NVIDIA ConnectX-7 SmartNIC を活用しています。

新機能「Cinematic-Quality Streaming」による画質向上

Cinematic-Quality Streaming (CQS) モードは、Blackwell アーキテクチャを活用し、ストリーミング画質を大幅に引き上げる機能です。

  • 正確な色彩: YUV 4:4:4 クロマサンプリングと 10-bit HDR に対応し、リアルな色彩表現を実現します。
  • スムーズな描画: 最新の AV1 エンコーダーがネットワーク速度の変化にシームレスに対応します。
  • 鮮明なグラフィック: AI フィルターにより、高速なアクションシーンでもテキストや映像が鮮明に表示されます。
  • 最大 100Mbps のビットレート: 高速なインターネット接続を最大限に活用し、細部までシャープな映像を維持します。

ゲームライブラリが 4,500 タイトル以上に拡大

新機能「Install-to-Play」により、GeForce NOW のゲームカタログは 4,500 以上のタイトルに拡大します。これには、クラウドストリーミングが許可された 2,200 以上の Steam タイトルが含まれます。

Ultimate および Performance メンバーには 100GB のシングルセッション・クラウドストレージが無料で提供され、さらに大容量の永続ストレージも月額 $2.99 から利用可能です。

対応 AAA タイトルの拡充

「Borderlands 4」、「Call of Duty: Black Ops 7」、「The Outer Worlds 2」といった人気の AAA タイトルが発売と同時に GeForce NOW に対応します。

Xbox Game Studios の責任者である Craig Duncan 氏は、「パフォーマンスとビジュアルの強化により、プレイヤーはお気に入りの世界に飛び込み、友人とつながり、新しい冒険を発見することがこれまで以上に簡単になります」と述べています。

対応デバイスの拡大とプラットフォーム連携

このアップグレードにより、より多くのデバイスで高品質なゲームプレイが可能になります。

  • Steam Deck: パフォーマンスが最大 90fps に向上します。
  • LG 製テレビ: 対応モデルでは、ネイティブアプリを通じて 4K/120Hz HDR ストリーミングが可能になります。
  • 周辺機器: Logitech 製レーシングホイールなどへのネイティブサポートが拡大されます。

さらに、NVIDIA は Discord と Epic との提携を発表しており、プレイヤーは Discord 上で直接『Fortnite』のトライアルを体験できるようになります。

ブラウザ版のアップグレードも期待

現在、GeForce Now はアプリ版とブラウザ版がありますが、アプリ版はフル機能が提供されるものの、ブラウザ版にはパフォーマンスの制限があります。

例えば、Chromebook で GeForce Now をプレイするときには 4K(3,840×2,160) の 120fps は使用できず、QHD (2,560×1,600) の 120fps に制限されてしまうことです。

今回のアップグレードがブラウザ版でどこまで反映されるかは明らかにされていませんが、少なくとも現在よりも制限が緩和されることが期待されます。

価格と提供時期

Blackwell アーキテクチャを搭載した GeForce NOW のアップグレードは、2025 年 9 月から順次展開予定です。

なお、メンバーシップ価格は据え置かれます。

  • Ultimate: $19.99 (3,580 円)/月 または $99.99 (8,950 円)/6ヶ月
  • Performance: $9.99 (1,790 円)/月 または $49.99 (17,900 円)/6ヶ月

新たに年間プランも導入されます。

  • Ultimate 年間プラン: $199.99
  • Performance 年間プラン: $99.99

まとめ

今回の GeForce NOW のアップデートは、性能向上だけでなく、ライブラリの拡充や画質向上、プラットフォーム連携を通じて、クラウドゲーミングをさらに便利にするものです。

価格据え置きでこの進化を実現したことで、GeForce NOW はハイエンド PC を持たないユーザーや Chromebook ユーザーにとって、さらに魅力的な選択肢になることが期待されます。

なお、日本のユーザーにもメールが届いていることから、9 月から日本の Ultimate プランユーザーも特に何もすることなく、今回のアップグレードを受けられるものと思われます。

出典: NVIDIA Newsroom

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Technical Writer

HelenTech の運営をしている 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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