Samsung は、すでに Galaxy Watch 9 および Watch 10 の開発に取り組んでいることを明らかにしました。
これは Samsung の幹部がプレスカンファレンスで明かしたもので、中国製スマートウォッチとのアプローチの違いを強調し、Samsung はセンサーの精度や優れたヘルスケア機能といった「高品質」な体験に注力していると述べました。
長寿命バッテリーよりもパフォーマンスを重視
Samsung Mobile Experience (MX) 部門の幹部である Choi Jong-min 氏は、韓国メディアとの会見で、中国ブランドのスマートウォッチについて言及しました。同氏によると、中国メーカーは低電力のチップセットを採用することで、7 日から 10 日という長いバッテリー駆動時間を実現し、市場シェアを拡大しています。
しかし、その長いバッテリー寿命は、パフォーマンスの低下と引き換えであると指摘。一方で Samsung は、製品寿命を通じたパフォーマンスの向上と、ユーザーエクスペリエンスを優先するアプローチを取っていると説明しました。
Galaxy Watch が注力する高度なヘルスケア機能
Samsung が「高品質」な体験の中核と位置付けているのが、精度の高いヘルスケア機能です。最新の Galaxy Watch 8 には、この方針を体現する新たな指標が搭載されています。
新指標「抗酸化指数」
Galaxy Watch 8 で導入された新機能の一つが「抗酸化指数」です。これは、皮膚に含まれるカロテノイドのレベルを測定するものです。カロテノイドは特定の色を持つ野菜や果物に含まれる有機化合物で、そのレベルが低いと、がんや様々な慢性疾患のリスクマーカーとなり得ます。この機能は 5 年以上の研究開発を経て実現したとされています。
睡眠の質を可視化する「血管負荷」
さらに、睡眠中の血管にかかるストレスを定量化する「血管負荷」という指標も追加されました。これにより、単なる睡眠時間だけでなく、その質や身体への影響をより深く理解することができます。
これらの高度な測定は、改良されたバイオアクティブセンサーによって実現されているとしています。
すでに Galaxy Watch 9 と 10 の開発に着手
Choi 氏は、Samsung が5年先を見据えて製品開発を計画していると述べ、彼のチームがすでに Galaxy Watch 9 と Galaxy Watch 10 に搭載する機能の検討を進めていることを明らかにしました。
スマートウォッチ市場では、バッテリー寿命が重要な選択基準の一つとされています。しかし Samsung は、単なるスペック競争ではなく、日々の健康管理に役立つ信頼性の高いデータを提供するという「品質」で、他社との差別化を図っていく方針であるとしています。
まとめ
とはいえ、これらの高度な機能をすべてのユーザーが十分に使いこなせるかは、今後の課題と言えるかもしれません。抗酸化指数や血管負荷といった指標は非常に興味深いものですが、その数値の意味を理解し、日々の生活に活かすには、ユーザー側の一定の知識や関心が求められます。
今後は、ユーザーが特別な習熟を必要とせず、誰でも直感的で分かりやすい機能になっていくことに期待したいですね。あとは、高機能になることで価格も上がることは想像に難しくないので、「ちょうどよい」価格帯のモデルも引き続き残してくれることにも期待です。