Google が MWC 2023 で初めて発表した Android デバイスの eSIM 転送ツールが米国の一部キャリアの Android スマートフォンで利用可能になっていることが報告されました。
Android Police が共有した情報によれば、Galaxy S24 Ultra をセットアップしようとしたユーザーが QR コードをスキャンして eSIM を以前使用していた別デバイスから転送する機能のオプションが表示されたことを伝えています。また、Pixel 8 Pro でも同様のオプションが表示され、Galaxy デバイスとの双方向で機能したことも報告しました。
この機能が発表されたときには利用可能になる時期などは明らかにされておらず、昨年10月頃に実際に動作している様子が共有されましたが、広く利用できるようにはなりませんでした。最初の発表では Pixel スマートフォンだけと考えられていましたが、今回の報告では Pixel デバイス以外でも利用可能であることがわかり、今後は対象のデバイスが広がっていくことを示しています。
なお、Samsung は One UI 5.1 で eSIM 転送ツールを追加していましたが、Galaxy デバイス間でのみの転送をサポートしていました。One UI 6.1 にアップデートされたことで、この転送ツールは Galaxy デバイス以外でも転送できるようになった可能性があります。
ただし、現在この機能は米国の T-Mobile の eSIM プロファイルでのみ動作するようです。Google は昨年の発表時に T-Mobile が最初の通信事業者の1つになると伝えていたことから、今後対応する事業者が増えていくと予想されます。
Android OS に組み込まれた機能になるため、eSIM 転送機能は米国外や Android スマートフォン(おそらく Android 14 以降)であれば利用可能になることが期待されますが、現時点ではまだわかりません。
日本では eSIM で機種変更するときに手数料が発生するキャリアやMVNOがほとんどですので、転送した場合にどうなるかということも気になります。
いずれにしても現状では米国の一部事業者かつ限られたデバイスで少しずつ利用可能になっている段階ですので、今後の進展に期待です。