Googleが自社デバイスとして開発を進めていたはずの次世代「Pixelbook」について、ついにその開発を中止してハードウェア開発チームを解散させたことが報告されました。過去の情報では、この新しい「Pixelbook」の開発はかなりのところまで進んでいて、2023年にリリースされる可能性がありましたが、Googleはコスト削減措置の一環として「Pixelbook」の開発プロジェクトを中止したと伝えられています。
これまで何度か次の「Pixelbook」と思われるデバイスの開発状況をお伝えしていますが、昨年末にGoogleの関係者が”(少なくとも)2022年には新しいPixelbookは登場しない”と言ったことから、2023年以降は可能性があることを期待していました。
また、The Vergeによると今年のGoogle I/O前のインタビューで”将来的にはPixelbookを開発する予定”とGoogleのハードウェアチーフが語っていたことを伝えていますので、Googleの開発チームとしてはその意思があったように思います。
しかし、今では様々なメーカーがChromebookをリリースし始めており、2017年以降にChromebook市場が変化してきたことにより市場も成熟しつつあることから、以前のようにGoogleが率先してデバイスをリリースする必要もなくなったということのようです。「Pixelbook」そのものは非常に良いデバイスだと思いますが、他のChromebookに比べても高価なデバイスが多かったことで、かなりニッチなデバイスという扱いでした。そのため、コスト削減の対象になっても仕方のなかった部分かと思います。
日本国内だけで見てもChromebookのユーザーは学校や学生が中心となっているため、必ずしもハイエンドのChromebookが必要とされず、そこにわざわざGoogleが手を出して開発・リリースする必要がないと考えた可能性もあります。
今後、GoogleはAndroidのエコシステムを強化するためにスマートウォッチとタブレットに注力していくことは明らかですので、残念ながら「Pixelbook」の出番はなくなったということでしょうか。
新しいデバイスが登場することは嬉しいですが、やはり数年前から期待していた新しい「Google Pixelbook」がリリースされないという決定は非常に残念に思います。とは言え、「HP Elite Dragonfly Chromebook」がGoogleの公式SNSで大体的に紹介されていた時点で薄々は感づいていましたが。
Source: The Verge